もちろん嫌な事はあったけど、可愛い女性とイチャイチャしたり、ちょっぴりエッチな生活を送って、ハッピーエンドを迎えられたので、幸せ一杯です! (短編集)
体系を馬鹿にされて、人生を終わらせようと考えていたら、評判の良い美女転校生が勿体ないなぁと言ってきた。そんな優しい彼女のおかげで、俺は頑張って変わることが出来ました!
体系を馬鹿にされて、人生を終わらせようと考えていたら、評判の良い美女転校生が勿体ないなぁと言ってきた。そんな優しい彼女のおかげで、俺は頑張って変わることが出来ました!
今日も馬鹿にされてしまった……確かに俺は普通の人より太っている。だけど俺みたいな奴はいくらでもいるだろ!? ──きっと馬鹿にしている奴等は俺が言い返さないから、標的にしているのだろう。
「はぁ……」
毎日毎日、嫌な思いをして高校に通って、俺は一体、何がしたいんだろ? こんな馬鹿にされている俺なんて好きになってくれる女子なんていないだろうし、詰んでるな──何だかもう、人生なんてどうでも良くなってきた。
道路を行き交う車をジッと見つめ、このまま終わらしてしまおうか? と、車に向かって一歩踏み出した──その瞬間! 後ろから左腕をガシッと掴まれる。俺は何が起きたのか分からず、動きを止めた。
後ろを振り返ると、そこには最近、転校してきた美人で有名な秋山
キラキラと輝くほど綺麗な長い黒髪に、切れ長な目で整った顔立ちをしていて、アイドルグループにいてもおかしくはないぐらい確かに美人だ……って見惚れている場合じゃない。
「なに?」と俺が素っ気なく言うと、早織さんは手を離し「勿体ないなぁ……イケメンになれる未来が見えるのに」と答えた。
「は? 何だよ、行き成り」
「いま……車に飛び込もうとしたでしょ?」
本当の事を言われ、返答に困った俺は咄嗟に「──だから何だよ? 転校してきたばかりで、恵まれた容姿のお前に何が分かるんだよ!?」と冷たく返してしまっていた。
早織さんはなぜかニコッと微笑む。何がおかしいんだよ? と、イライラしていると、早織さんはセーラー服のスカートから携帯を取り出し、「誰にも内緒だよ……」と、言いながら操作をし始めた。
早織さんがズイッと俺の前に携帯を突き出し見せてくる。女の子の携帯なんて見て良いのか分からなかった俺は、直ぐに目を逸らした。
「見て良いよ」
「あ……うん」
恐る恐る携帯に目を向ける──そこには誰だか分からない中学生ぐらいの女子の写真が表示されていた。
「えっと……誰?」
「分からない? 私だよ!」
「マジ?」
「マジ! これで何が分かるなんて言わせないぞ!?」と、早織さんは両手を腰に当て、ドヤった顔を浮かべる。
「え、あ、うん……」
「あなたの気持ち、私には分かるから、何かアドバイスできると思うし、一緒に頑張ろう!」
早織さんはそう言って手を伸ばしてくれる。俺は恥ずかしくて「うん」とだけ返事をした。すると早織さんは自ら歩みより、俺の手を取って、握手をしてくれた。
「じゃあ、連絡先を教えてくれる?」
「うん」
──こうして俺は、積極的な早織さんに圧倒されながらも、連絡先を交わした。
※※※
その日の夜。俺はベッドで横になりながら、携帯をジッと見つめていた。早織さん……夜になったら連絡するね! なんて、元気よく去っていったけど、全然連絡が来ない。
俺はベッドに携帯を投げ捨て、天井を見据える──まぁ、こんなもんだよな。これ以上、何かがある訳がない。女の子と会話したり、手を握って貰えたり御褒美を貰えたんだ。十分過ぎるぐらいだろ。
そう思っていると突然、携帯が鳴る。俺は慌てて起き上がり、携帯を手に取った。ゲッ……連絡するとは言っていたけど電話かよ!
女の子から電話なんて初めてで、こんな俺が電話に出ても良いのか? なんて気持ちにさせられる。でも出ないと切れて、こちらから掛け直す事になる……そんなの無理だ。俺は勇気を振り絞り「はい……」と電話に出た。
「あ、健太君?」
「そうだけど」
「電話、遅くなってごめんね。色々と調べものしていたら、遅くなっちゃった」
調べもの? 何だろ? と、気になりつつも、俺は「いや、良いけど……」とだけ返事をした。
「健太君は朝、大丈夫な人?」
「うん、割と大丈夫な方」
「そう、良かった。じゃあ私と一緒にウォーキングしましょ」
「え?」
「いや?」
「いやじゃないよ。むしろ嬉しいけど……」と、恥ずかしくて後半をゴニョっと言って「良いのかな……なんて思って」
早織さんはそれを聞いて、「大丈夫だよ! 私、部活はしていないし、ウォーキングは今でもしてるんだ!」と、明るい声で返してくれた。
俺の良いのかな? はこんな俺と歩いていたら、変な噂が立つんじゃって心配も含んでいたのだけど……この様子だったら、大丈夫な気がする。
「分かった。じゃあ、お願いします」
「うん!」と、早織さんは元気よく返事をして、待ち合わせ場所や時刻を伝えて電話を切った。
これ……本当に現実なのか? そう思うほどフワフワしている──今日、ちゃんと眠れるかな……。
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