第20話:なぜ、多様な価値観を認めないのか? ②
そして、その社員が辞めてしまった、他社にヘッドハンティングされて、連れて行かれてしまった場合には会社にとって大きな損害になってしまう。だからこそ、価値観というのは上下のバランスが大事になってくる。これは、組織の就業規則やマニュアルなど一方的な取り決めで行うのではなく、法的でかつ公平性が保てるようにお互いの意見を聞き、お互いの良い点を十分に取り決めていくことで公平性が保たれ、平等な立場で物事を進めていけるのだ。
今の日本はどちらかというと“実力主義”・“独占主義”といった自己防衛型価値観や“学歴社会”・“イメージ社会”といった他人をどう活用するかという社会的価値観のように自分たちに有益な人としか一緒に仕事や活動をしないという人が増えている。
私は別にそれは個人の価値観であるから尊重するべきだとは思うが、問題はその人の価値観を誹謗中傷などにより完全に潰そうとする行為だ。最近は、芸能人に対して倫理上使うべきではない言葉を使って誹謗中傷して捕まる人や好きなアイドルなど特定の人に対して批判的な人を寄って集って炎上させてしまうなど“言論の自由”・“表現の自由”を第三者が自分たちの価値観で潰してしまうのはあまり好ましくない。もちろん、批判するのは個人の自由ではある。しかし、批判と誹謗中傷は紙一重だ。
だからこそ、1人1人が相手の立場に立って、その価値観が何故存在するのか?その人はどのような経験をしてきたのか?を考え、自ら感じなくてはいけない。
もちろん、その人が経験をしたことがない事で相手がアドバイスを求めているのなら、自分の経験上の体験談から提案をする事も大事だろう。しかし、その際に配慮しなくてはいけないのは“男女でベクトルが違う”ということだ。これは、男女で考え方も価値観も違っているため、この解決法が合っていると思っても解決出来ないケースもある。それ以外にも経験した状況が違っていると求めている意見が異なるため、これらの問題が全て合致するものはないが、類似する解決法があるならそれを提案するべきだろう。
特に、労働関係や人間関係など社会的な問題に関しては個人差や環境差があるため、なかなか解決することは難しく、場合によっては法律などの難しい問題が絡むことがある。そのため、これらの問題に関しては相談を受けた経験や実体験を基に考えなくてはいけない。だからこそ、答えられない悩みに対して「そのようなことは当たり前に起きているのだから我慢しなさい」・「それはあなたが悪い」のようにその人格を否定すること、悩みを軽視することは最もやってはいけないことなのだ。
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