第14話: なぜ、社会は変わらないのか? ②

2つ目は“人の価値観を尊重できない”ということだ。


 これはいくつかに分かれていて、特に自分以外の意見を尊重することは立場が上の人には出来るが、立場が下の人には出来ない。という場合と全く相手のことを知らないにも関わらず固定概念や先入観でその人を否定すること」の2種類が最も多い。


 この2種類は社会通念上に照らし合わせても前者は年功序列により同様のことが組織などでも起きているということが明確だろう。後者に関してもネット上において頻繁に発生しているような状況にあるように感じる。特に自分よりも優れている人にマウントを取るときにこれらの手法が用いられることが多いのだ。


 私は個性と価値観は他人が干渉することでは無いと思っている。しかし、日本ではどこか蹴落とし合いをする様な風習なのだろうか?その個性を潰しにかかろうとする人やその個性を否定し続けて自信をなくしてしまおうと考える人も少なくないのだろう。


 その他にも価値観の基準が自分よりも勝っている人に対して喧嘩を売る人は少ないが、成功している人やそれなりの立場にある人に対して言いがかりを付けることや周囲に対して悪いイメージを付けて蹴落とそうとすることはよくある。


 それは、成功している人や自分ではかなわないと思っている人に対して同調者と共に潰しにかかろうとするいわば“集団襲撃”のような行為を相手のことを考えないでやってしまうのだ。


 そういう行為が相手の心を傷つけることにつながり、自分の考え方で洗脳しようとしているように感じるのだ。


 今の社会では個性が強い人と価値観が一般常識とかけ離れている人は邪険にされてしまいやすい。しかし、それは新しい価値観や新たな考え方を見つける事につながるため、そういう事を経験することで自らの経験の1ページにつながっていくのだ。このような経験をすることで新たな視点に気がつくこと、これも1つの考え方として認識することが出来るようになり、これまで見てきた世界と、今見ている世界が同じように見えて、また違う事なのかもしれない。


 今は協調性を強く求める場合もあり、なかなか違う考え方の人とうまくいかないもしくは否定する人が多くなる。ただ、その人の価値観は今まで見つかっていなかった考え方や見方を気付かせてくれる存在でもあることは否めないだろう。そして、そのような人たちがこれからの社会において素晴らしい結果や業績を積み上げていくと思っている。だからこそ、個別の価値観は違っても、決して否定すること、誹謗中傷することはあってはならないのだ。


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