第11話:経済格差は妥当なのか? ③-1
そのため、今回のような失業率急増の可能性やテレワークの推進による社員の人員整理、大学などにおけるオンライン授業など非対面式授業の長期化による所得の低下を含めた経済的不安が大きくなってくるが、世間的には普通に働いている人がいるのだから問題ないという解釈が蔓延していて、失業や解雇など深刻な状態になっている人たちに対して対策が不十分になっており、雇用形態における経済格差や就職・転職機会の喪失につながるだけでなく、派遣社員を含めた非正規労働者の生活の悪化につながってしまうのだ。
特に、学生の場合は親が学費等を出している場合が多いため、親の経済状態で教育機会が得られるか?・得られないか?が決まってしまう場合が多い。そして、学生側もアルバイトが以前のように出来なくなっている学生もいることから学生の経済不安と家族の経済不安が重複している場合もある。
今の日本はどちらかというと自己責任が先行しているが、自己責任で回避できないことも多いため、どこか無責任なさじ投げ論や自己中心的な考えが蔓延していることも改善するべき点だろうと思う。
今はいくらでもお金を得る手段はあるが、その手段が学校教育などで十分に教育されていない世代もいるために大人になったときの選択肢が狭くなっているような印象を受ける。
しかし、今の学生を見ていると、SNSで情報を発信する人や自ら事業を立ち上げる人もいる。つまり、将来の夢の選択肢がかなり広げられている年代にとってはこれからの時代は生きていくためには1つがダメになってもまた違うことにチャレンジすること、挑戦して新しい経験をすることに対して肯定的な環境が整備されている。
だからこそ、経験がたくさん出来る機会を作ってもらえたことで向上心を持ってさまざまな活動をやれるようになるのだ。それだけ、時代が変わってしまっている。しかし、そのようなことを経験してこなかった世代にとっては会社などの組織で働くことの選択肢しか選ぶことが出来ない場合も多いため、一度失敗をしてしまうと立ち直るのに時間が必要になったり、新しく仕事を見つけるための時間が余計にかかったりとなにかと難しい部分がたくさん出てきてしまう。
だからこそ、どの年代であっても職業を選んで所得を得て、きちんと生活できるように支援や補助を手厚くする必要がある。
また、失業者が増える→消費が落ち込む→経済が回らなくなる→雇用が失われる→生活が苦しくなる→一線を越えてしまう。という負の連鎖に発展する可能性もゼロではなく、これらの問題に対してきちんと向き合わなくてはいけないのだが、現在はそのようなそぶりはあまり見えてこない。
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