3-21 白笶の秘密
首に刃を突き付けられても、
気配もなく、背後を取られたことに少しばかり驚いていたのも事実。
「ていうか、よくこの場所が解ったね?」
この洞穴の存在を知る人間は、この世にいないはず。たまたま見つけた、なんて偶然は考えられない。ならばこの
「まずはこちらの問いに答えろ」
その刃を喉元にぎりぎりまで近づけて、もう一方の刃を背中に押し付けてくる。しかし
「
当たり前のように話していたが、よく考えてみたらおかしいことだらけだ。この場所もそうだが、目の前の状況が何かを理解した上で、この公子は訊ねているように思えてならない。
「喧嘩をするなら外でやってくれ」
「玄武、
「そうそう、無礼な奴は······、」
うんうんと目を閉じて頷いていた
それにいち早く気付いた
「は? なに? どういう······え? なんであんたが見えてるんだ?」
薄青の衣を纏った眉目秀麗な公子は、小さく嘆息し、手元から双剣を消した。
「訳あって詳しくは語れない。ただ、ここがどこであなたが何かは知っている」
敵意はないことを示すため、
しかし、
時間が経ちすぎて忘れていた、とても重要な事を思い出し、再び
「君は、ここにいる資格があるようだ」
「ちょっと、なんでひとりで納得してるの? 俺にも教えてよ!」
「宝玉はどうなった?」
「宝玉は宗主がなんとか抑え込んで、時間を稼いでいます。ただ、これを好機とばかりに妖者たちが騒ぎ出したため、
ふたりだけで会話を続けるのを、面白くなさそうに、
どうやら
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