2-3 白群一行
先に宗主に挨拶をし、その横にいた公子たちに続いて頭を下げる。
宗主と
細く長い髪の毛は胸の辺りまであり、藍色の紐で括って右肩に掛けるように垂らしている。青い瞳は穏やかで優しげだった。
「こうやって言葉を交わすのははじめて、だね。私は彼の兄の
弟とは真逆でかなり砕けた性格のようだ。にこにこと笑顔で自己紹介をし、ぶんぶんとふたりの手を取って激しい握手を交わした。
「ああ、このふたりは右が
双子らしいが、
背に
「なんなりと申し付け下さい」
代表して
「こちらこそよろしくねっ」
「よろしく頼む」
「こ、こちらこそ、なんなりと申し付け下さい!」
三者三葉の返答で
そして二列になって宗主を先頭に歩き出す。
「また会えたね!」
「······ああ、」
再会が早すぎたが、気まずさよりも嬉しさの方が勝って
「その衣、は······」
ゆっくり瞬きをして、ちらりと
「似合うかな? 母上が
「変ではない。良く似合っている」
本当? とぱあっと明るい表情で無邪気な笑みを浮かべる。抑揚のない声で
「ふたりは仲が良いね。いつからそんなに仲良しになったんだい?」
前を歩く
言葉を選んでいるのか、どう答えるか考えているのか、
「ふたりだけの秘密〜」
人差し指を自分の口元に当て、いたずらっぽく笑った。それはますます気になるなと
「でもなんとなく、解るよ。君は魅力的だからね」
必要最低限の言葉以外は交わさず、笑わず、ただ静かに佇んでいることが多かった
それは彼の本望だったのだろうが、それが少し寂しく感じた。
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