後書きとお詫び
少女の夢日記はいかがでしたでしょうか。この連載を初めて、毎日更新を続けるうちに閲覧数は増えましたが、批判的な意見も増えました。当たり前ですよね、読むのが苦しいものを掲載してしまったのだから。だけど、これが世の中に家庭のあり方を考えるきっかけとして投げられたのなら、僕はそれでいいのです。掲載を続ける日々の中で、僕はそれが本当に正しいことなのかずっと迷っていました。連載を初めてはや2日目くらいで僕は初めて炎上というものも経験しました。Twitterでトレンド入りした自分の名前を見て、冷や汗をかき、恥ずかしくもなりました。けれど、それがライターという仕事であり、この反響はいつか、家庭や家族という重荷に耐えかねて死んでしまいそうな誰かの灯火になるかもしれないと僕は思うのです。闇を照らすのは、底抜けに明るい綺麗事じゃなく、同じような闇でしかないからです。本社編集部にもクレームの電話が殺到したそうで、僕は会社をクビになりました。きっと、これからの家族での生活は茨の道を歩むことになるでしょう。けれど、もしそういった境遇に自分が置かれた時、僕の黒焦げの名前を、もしくはこの特集記事を思い出してくれれば、それで幸いです。
そして最後に。
少女の日記の最初の段落と、最後の方の母親を新幹線に残して飛び出し、警察に捕まった場面。これは、察しの良い方は既にお気づきかと思いますが僕の脚色であり、少女の日記は新幹線での夢で終わっていました。ただ、実際に取材をしたところ、少女が暴行の罪状で捕まっているのは事実であり、客観的な視点に少しだけフィクションを織り交ぜてみました。この日記にはそもそも名前が書かれておらず、著作権は無いと認識しておりました。これは私の不徳の致すところではありますが、ライターという職業に免じてご容赦頂きたいです。
こんな僕の文章を最後まで読んでくれてありがとうございます。いつかまた。
文:火伏 文悟
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます