第19話

 先程、ミノタウロスが落ちた川の水が粉々に周りに細かい雪のような氷しかなく、シュイは飛び上がり崖を手を使わずぴょんぴょんとウサギのように飛び跳ね崖の上に上がり金髪の女性の女神が待っていた。


 にっこりと金髪の女性は、


「ご苦労様です。」

「ゴミを掃除しただけ」


 労いの言葉をかけて、シュイは無表情で答えて金髪の女性とテイジのところに向かおうとした。


「ち、ちょっと待つのじゃ!」


 必死な顔で走ってきたネメシスが2人の前に立ち両手を広げた。


「ネメシスさん、何ですか?」

「邪魔」


 威圧した態度で見下ろし金髪の女性は聞いて、シュイは殺気を出していた。


[まずい・・・どうすればいいのじゃ・・・こ奴らの気をそらさんと、そうだ!]


 その殺気を受け流し冷や汗を搔き焦った顔で考えこみ名案を思いついた。


「お主らを止めたら、テイジがワシに今夜は初夜を捧げると言ったのじゃ♪」

「・・・・」


 冷や汗を搔きながらネメシスはニンマリと勝ち誇って2人は無言だった。


 後ろを向きネメシスは、だんまりしてる2人にお尻を向けて、


「どうじゃ、羨ましいじゃろ♪」 

「お主らに分けてやらんからのう♪」

 

 無言でシュイは腕輪を大鎌に変え指をさして、


「女神」

「なんです?」

「コレ、殺って良い?」

「ええ、許可しますわ。」

「なっ!?」


 腕を組んで金髪の女性は頷いて、ネメシスは動きが止まり振り向いた。 


「こんな堂々と私[わたくし]達に、こんな不衛生な発言をするとは失望しましたわ。ビッチのネメシスさんはあの子を脅して穢すなら、仕方ありません!」

「こりゃ!ビッチって、ワシは脅してないわ!」

「他の男は萌えんし好かんわ!」


 精一杯にネメシスは否定した。


「貴女に依頼をお願いをします。あの子の母としてこのメス豚ビッチに存分に恐怖を教えてください。」

「分かった」


 残念そうな口調で、金髪の女性の顔は口元は笑ってるが目は一切笑っていない様子で、無表情でシュイは頷いて、メス豚ビッチに反応するよりも恐怖に怯えた顔で冷や汗をダラダラと滝のように流して、どうやら地雷を踏んでネメシスは後退りした。

 

「ま、待つんじゃ!」

「これにはなあ!そ、そう海よりも深い所に居る深海魚よりも複雑で深い事情があるんじゃ!」

「問答無用」

「うわあああああああああああああああああああああああああああああ!」


 殺気が混じった口調でシュイは大鎌の刃先をネメシスに向けて叫んだ。


※ ※ ※


「Gyaaaaaaaaaoooo」

「どうした?この程度か?」


 聖魔は叫びらが槍を振り回し青年は軽々と斧で受け流して、聖魔の叫び声と同時にどこか誰かの叫び声をテイジは聞こえて、


「ん?」

[誰かの声が聞こえたような・・・気のせいかな?]


 考えたが特に気に留めない様子でユエを見て、


「・・・詠唱、終わったわ♪」


 こっちに片目を閉じてウインクした。


「すぐにお願い!」

「分かったわ♪」


 テイジはかけ寄ってきてユエは頷いて、両手を空に向け掌を広げ、空に白い光の雲が集まってきて、聖魔は立ち止まり空を見上げて、状況を察した青年は薄く笑った。


「ホーリー・レイン」


 ユエが叫ぶと白く光ってる雲から、光ってる雨が降ってきた。

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