第12話
サマエルの対価を無視して、シオンはテイジに大国に来るように伝えた。
「テイジ…絶対に来てね♪」
「う、うん」
テイジが頷くの確認して、森の向きシオンは戻って行った。
冷静な口調で魔夜は訪ねて、
「本当に良かったのですか?」
「シオンさんは・・・僕がいた孤児院が同じ友人だよ」
「勿論、魔夜も僕の大事な友人」
「そうですか」
少し間があきテイジはにっこりと答え、魔夜は少し残念だったが[僕の大事な]の台詞は評価して微笑んだ。
「愛しき主様、そろそろ冷えますので中へ」
「うん」
テイジを気遣い魔夜は2人は洞窟に戻った。
※ ※ ※
※同時刻
夜に町の隅っこのボロボロの家でアリアはノックが聞こえドアを開けた。
「どなた?」
開けたら冷や汗を流した近所に住むおじいさんだった。
「おじいさん中に入って・・・」
「どうしたの?」
「はい、お水」
アリアは家の中に招いておじいさんは、椅子に座りアリアは水を出したコップにはヒビが入っていた。
水を飲みほして声を絞り出して、
「…アリア…落ち着いて聞いてくれ」
王国軍の知り合いから聞いた話では、近々年老いた側近の孫娘のマリアを、神に選ばれたシンバルと言う者になりすまし第3王子が口封じの為に殺そうとしていること、恐らくその第3王子はアリアも殺そうとしてる事を伝え、信じられない顔でアリアは口元を押さえて数歩下り驚きの顔になった。
「ど、どうしてなの!?」
「ワシは孫のように可愛がってたアリアを見捨てたくない」
「自分に嘘を言いたくない、だから・・・告げる事にした」
今にも泣き出しそうな顔でアリアは言いおじいさんは下を向いたまま喋った。
「だから…アリアだけでも逃げてくれ!」
「た、頼む!」
「ごめんなさい」
おじいさんは必死で頼んだが涙を流しながら、涙を流してアリアは+謝った。
「どうしてなんじゃ?」
「明日も多分、姉様は来るから…私は大事な家族を見捨てたくないし・・ごめんなさい」
「その優しさ気持ちは大切な」
理由をおじいさんは聞いて、下を向いたままアリアは涙を流して言うと、おじいさんは優しく頭を撫でて諦めて残念そうに帰って行った。
この夜、アリアは不安な気持ちで一杯だった。
※ ※ ※
おじいさんはアリアの家を出て、人気のない森に行き木の下にピタリと止まり、
凄く楽しそうに妖艶の女性の口調で、
「なるどな~♪」
「あの方がお嬢ちゃんが気になるのもわかるな♪」
尖った獣耳、黒髪の狐のお面をつけた、赤に着物、9本の狐の尻尾、赤い下駄を履いた女性が微笑んだ。
「ほんまに見事なもんやな♪」
「しかし、嬢ちゃんはこちらに居てええの♪」
「今の女神教に何の興味も未練もないですから、あの方に従いますわ」
「それとも[千の魔女]の貴女は否定するんですか?」
クスクスと妖艶の女性はちらりと見ると、近く木の枝に立ちフードを深く被った少女が腕を組んで睨んだ。
「いいや♪」
「自分で選択して、それが正しいと言うなら、あの方は何も言うことあらへんし、ウチらは嬢ちゃんを同胞として、可愛いし大歓迎やわ~♪」
「でも貴女は嫌いです」
「すっかりと嫌われてもうたわ♪」
首を振り向く女性は楽しそうにして、その態度にフードの少女は視線を逸らして言うと、女性は笑いながら微笑んだ。
※※※
シオンは森に戻るとその場にミスディヌが待って居た。
「先に行ったじゃないの?」
「1人で行っても寂しいですから、シオン閣下と行きたかったので♪」
「まったく、仕方ないわね」
シオンはどこか嬉しいそうに森を歩き出した。
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