りりぞーという名の猫との縁(えにし) そのサン

 りりぞーは母が亡くなって1人ぼっちになった気持ちを癒してくれる唯一の存在でした。

2人の生活に慣れてきた頃のある夜。仕事が終わり家に入ると

お迎えにきてくれていた りりぞーが来ない。

どうしたのかと思って家の中に入ると、

いつもと違うところで寝ているりりぞー。


近づいて「変なところで寝て…」と声をかけながら りりぞーを見ると

いつもと違う!おかしい!

私が帰ってきた時りりぞーはすでに冷たくなっていました。


何が起きたのか分かってるはずなのに、頭は何も考えられず

ただ冷たくなったりりぞーを抱きしめることしか出来ませんでした。


母がいなくなり、心の拠り所にしてたりりぞーも逝ってしまって

とりあえずの生活は出来ているものの、

空虚なまま時をやり過ごすしかなかったのです。


そんな私を見かねた友人が

「早く猫飼いなさいよ!」と言ったことで、

新たなパートナーを探すことになりました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る