第79話 ジェットコースター
リオンの闇魔法と火魔法により塵も残さず蒸発したエロー・ジョンとコロー・ジョンの姉弟。
余波で砂埃が舞い上がって視界は不明瞭だが、リオンは気配探知を行う。
特に2人の反応はないので首を傾げながらクルス達の元に歩き出すリオン。
「なんか呆気なく死んだなぁ。もう少し楽しめると思ったんだがなぁ。異能者っつっても人間か」
(キャハハ、そう言ってさっきの氷の人も生きてたじゃ〜ん)
(リオンは全然学ばないんだから〜。おバカさんだなぁ。でも暇ならご飯にしよーよ。お腹空いたよ〜)
「うるせぇ。アイツは氷だから生きてただけだろうが、今回とはちげえよ」
(あらあら、何言ってるのリオン。今回の人達も水だから殆ど同じだと思うのだけれど?)
「クハハハ。ツバサが言うとフラグになるぞ、アイツ等は死んだ、ぐふぉっ!」
「あの程度で私達は死にはしない」
「獣如きが生意気だ、このまま死ね!」
適当に話しながら歩いていたリオンに突如頭上から衝撃が加わり間抜けな声を出す。
それに合わせる様に頭上から2人の声が響く。
(ほら言ったじゃ〜ん。おバカさんだなぁ)
(ひょひょひょ、腹にトンネルが開通しておるぞぃ。それに周囲に何やら張られたのぉ)
(んー、これは透明な筒?不思議な異能ね、興味深いものね。ガラスではなさそうだけれど、それに近しい素材だとすると土の異能かしら?)
「ぐふッ、お、お前等は少しは俺の心配しろ!人型じゃねえんだぞ?四肢だと臓物戻すの大変」
(わたしが手伝ってあげる〜。ん〜、美味しい)
「オピスくん、それは手伝うとは言わねえ。人の臓物喰ってんじゃねえよ。おい、テースタ!腕出せ!」
(うるさいのぉ、ほれ)
リオンの腹部には円柱の穴が空いており、そこから溢れ落ちた臓物をオピスが嬉々として食む地獄絵図に遠目から見ているクルスが若干引いているのを横目で確認しながらテースタに指示を出すリオン。
現状を理解しているテースタは素直にリオンの腹部から肋骨の様に骨腕を出すと溢れたリオンの臓物を元に戻していく。
食べられた分以外を収納すると、穴の空いた部分に骨腕が瘡蓋の様に固着すると即座に筋繊維が覆いだし数十秒で自己再生した。
食べ足りないオピスは不満そうに腹部を見ていたが、リオンは満足しながら2人に顔を向ける。
「わざとくらってやったんだ。俺の質問に答えろ。お前等異能者は気配が分かり辛え。なんでだ?」
息を吸う様に嘘を吐くリオンに全員呆れているが、ジョン姉弟は無表情を貫きリオンを見ている。
会話をする気がないのか質問には答える事はなかった。
質問したリオンも特に気にした様子も無く改めて自身の周囲を覆う透明な筒を観察した。
なかなかの強度で構成された筒は土の異能によって出来ている事は分かったが、逆にそれ以外は未だ謎だった。
魔法でもぶつけてみるかと考えていると2人の圧力が増したので顔を上げると、どうやら準備が整ったらしく、筒の先から土石流が向かってきていた。
「お前はそこから脱出する事はできない。そのまま削られ、体内外から擦り潰されろ!」
「え?何それ怖」
リオンがバカにした様に呟くと一瞬で飲み込まれた。
その際に光の障壁を張ったので土石流の中でもリオンの現在地が光の球として周囲には見えていた。
「姉さん、あとはこのまま待っていればそのうちアイツは死ぬよ」
「えぇ、そうね。普段ならそうだと思うわ」
「つまりアイツは違うって言いたいの?」
「そうね。あの人が執着するくらいだもの、こちらがあの獣を人の枠で勝手に推し量るのは良くないでしょうね。なのでもう少し手を加えましょう」
「分かったよ。でもこれ以上解放したら姉さんが戻ってこれなくなるよ。だから僕がやるよ、姉さんは見てて」
「貴方も同じくらい解放しているでしょう?やるなら同じ配分にしましょう。無理はしないで、いいわね?」
「……分かったよ。姉さんはホント頑固なんだから」
「ふふ、貴方も人の事言えないわよ。やるタイミングは私に合わせて、今は少し様子を見ましょう。このまま終わるに越した事はないんですからね」
「あぁ、分かってるよ」
2人が見つめる先には透明では見えなかった筒の全容が把握できる様になっていた。
内部は土石流の濁った茶褐色なコロイドが満たしていた。
それは倉庫内を飛び出し巨大な筒状のジェットコースターを形成していて、その中をリオンが入ってる光の球が高速で移動している。
最初は煌々と輝いていた光の障壁も時間経過により光が失われている事が視認できた。
ジョン姉弟の異能の特性でもある浸食と腐食の効果によりリオンを徐々に追い詰めていった。
弱々しくなる光量にジョン姉弟はこれ以上の解放をしなくても始末できるなと安堵した瞬間光球が大爆発した。
土石流に飲み込まれたリオンは光の障壁を張り、暫く様子見と観察のためどんぶらこどんぶらこと流されていた。
「なんかアトラクションみてえだな。泥水じゃなければもっと楽しかったな。まあ行った事はねえから知らねえけどな」
(そんな悠長な事も言ってられないわよ。アナタの障壁腐食し始めてるわよ。それと私は行った事あるわよ)
「ん?確かに、だがまあそれはさっきもくらったから別に問題じゃねえけどな。範囲を狭めた事で速度と指向性を与えた事で威力と操作性を上げた程度じゃなぁ。つか、え?ツバサ遊園地行った事あんの?なんで?」
(ふふ、内緒)
「後で詳しく」
(はいはい)
(これ楽しい〜)
(わぁ、あれぇ?ねえリオン、なんか泳いでるよ〜。お魚かなぁ?美味しそう)
「あん?泥水にいる魚なんて美味くねえよ。つうか魚なんている訳ねえだろ。さっき俺の臓物食ったんだから腹減ってねえだろ」
腐食した障壁を内側から張り直りながらオピスが見ている場所に視線を向けると、土石流の中に確かに岩以外の固形物が流れているのが見える。
それは細長く外からの光に反射しているのかキラキラしている。
全員気になるのかリオン、オピス、ルプ、ツバサ、テースタが見つめていると相手もこちらの視線に気付いたのか勢いよくリオン達に向かってきた、殺気と共に。
数秒もしないうちにバキンという音が鳴り、リオンの目の前に剣が突き付けられていた。
眼前に追加で光の障壁を張った事でリオンに刺さる事は無かった。
よくよく見てみるとそれは剣ではなく魚のダツの様な生き物だった。
自身の光の障壁を破られた事も含め興味深々に観察しようと側面に回ってみると既に頭部が無くなっていた。
ケツより後ろでジャリジャリ音を立てている犯人に振り向く。
「おい、オピス。食うの早えよ」
(このお魚、砂っぽいよ〜。全然美味しくなーい。リオンのバカー!)
「いや知らねえよ。つうかよ、この魚が砂でできてんだろ」
(キャハハ、オピスはリオンの邪魔するから罰が当たったんだぁ)
(そんなことないもん!リオンがちゃんとご飯作らない方が悪い!わたしがかわいそう!)
勝手にオピスとルプが言い合いを始めるが、それを無視してリオンは砂魚を観察する。
正体は単純で、土石流の岩が異能の力で変化してるだけだった。
突っ込んできた砂魚が完全に消滅する前に押し出しながら光の障壁を修復すると周囲に意識を割くとかなりの数確認できた。
そのうち近くにいた数匹が狙いを定め突っ込んできたが、衝突する前に闇魔法で飲み込んで処理した。
「ツバサ、このジェットコースター今何周目だ?」
(3周はしてるわねぇ)
「もう他のアトラクションは出てこねえな、期待外れだ。飽きたからもう出るぞ」
(このお魚さんまずいから賛成〜。早く出てご飯にしよう〜)
「闇槍程度じゃ無理そうだから、久々にもうちょっと強めにやるか」
そう言うとリオンが開いた口の先端に1m程の闇球を出現させ、それをどんどん圧縮していき最終的に10cm程まで圧縮した。
そのまま射出しようとすると先程まで筒内を回遊していた砂魚が一斉にリオンを標的に捉え突撃してきた。
いちいち対処するのも面倒だと判断したリオンは光の障壁が穴だらけになる前に闇球を射出した。
バキンと2回音が鳴り、その後すぐ轟音が周囲一帯を揺らした。
砂埃で視認はできていないが気配で2人の位置を把握していたリオンは先程よりも小さい1cm程の闇球を2個射出した。
虚をつかれたジョン姉弟は回避が一瞬遅れた。
2人とも完全に避ける事はできず姉は左腕を、弟は右腕を消し飛ばされた。
「よく躱わせたなぁ。今ので終わったと思ったんだが、展開速度重視にしたから威力が微妙になっちまったな。でもまあ少し寿命が延びただけ、つうことで死ね」
独り言ちている最中に闇球を10個用意していたリオンは再度射出した。
当たると確信した闇球はジョン姉弟に当たる事なく空を切る。
更に先程まで居たジョン姉弟は消えていた。
気配を探り、特定した場所へと視線を向ける。
「往生際が悪い獣が!姉さん、もう一段階解放するしかないよ」
「……仕方ないわね。短期決戦で行くわよ」
「分かってるよ」
「勝手に話を進めるなよ。お前等はもうつまんねえから早く死ね」
「黙れ!」
「弟くんが怒りっぽいねぇ。カルシウム足りてないんじゃない?お姉ちゃんどう思う?」
「アナタとこれ以上話す事は無いわ。大人しく死んで」
「お前もかよ、ヒステリック姉弟だったか。ん?」
もうジョン姉弟はリオンを無視して次の段階に進行していた。
圧が増していく2人がドロリと溶け出すと混ざり合い、気配がひとつに統合されていった。
退屈そうにリオンが待っていると混ざり合った流体が再度宙に浮かび徐々に人型になっていく。
頭はひとつだが、腕が片方4本計8本生えており足は2本、先程の土石流が人型になった様に常に流動している。
「確かに強くなったみてえだがさっきみたいな曲芸しかできねえならさっさと死ね」
「ハハハハハハ!死ね!」
「そればっかかよ、お前らががふぇ」
話しているに突如走る全身の激痛と零れ落ちる命。
シューシューと地面が溶ける音に目線をやれば赤黒い体液が流れ出ている。
自身の身体を確認すると身体中に穴が空き、そこから体液が噴き出している。
更に何故か自己再生が機能しておらず、傷は塞がる事はない。
リオンの体液で溶けてないか首にいるウピルの無事を確認すると光の障壁を何重にも掛け直す。
次に自らの全身を火魔法で焼き始めるリオン。
暫くすると良い感じに焼けたので、火魔法を霧散させると黒煙を上げながら闇球を10個ジョン姉弟に射出した。
虚しくも全弾回避された。
「無駄よ。アナタの攻撃は効かないし、私達の攻撃を避ける事もできないわ」
「他人の体内をイジるのは魔力が干渉して余程の事が無い限り無理な筈なんだがなぁ。どうなってんだ?あらら、俺の自慢の毛皮がボロボロじゃねえか。一張羅なんだぞ?どう責任取るつもりだ?」
「さあね、今回がその余程の事なんじゃない?」
「お前を殺したら毛皮を雑巾として使ってやろう。感謝しろよ獣が!」
「気配は混ざって顔はひとつなのに声はどっちも出せんだな、ウケる。つうか話す事ないとか言いつつ会話してますよお姉ちゃん、クハハ!」
そう言うと再びリオンの全身から体液が噴き出す。
しかし今度即座に光の障壁を張り、出た体液を吸収しながら全身を焼く。
処置を終えるとリオンは光の障壁を割った。
「足掻いても無駄だ。何度繰り返した所で抗う事などできない」
「あちち。ク、クハハハ、試してみねえと分からねえだろうが!さあ、来いよ」
「やはり所詮は獣か。ウルミナの墓前に貴様の首でも添えてやろう」
バリンと音を立てリオンから体液が噴き出す。
しかし先程と違い全身からではなく何故か左前脚からしか噴き出していなかった。
驚愕するジョン姉弟にリオンは闇球で左腕4本を消し飛ばした。
「タネが分かればなんて事はねえ。手品なら他でやれ、強くなったっつっても所詮は人間だな」
「こちらも大体理解した。貴様も技を見せ過ぎたな」
「あの程度の児戯で俺を理解しただのと、寝言は寝て言えよボケが」
「なら試してみなさい」
「クハハハ!いいねぇ、乗ってやる。対処できるもんならしてみろや」
興味も薄れ面倒臭い事もあり、この一撃で終わらそうとしたリオンはオーバーキル気味に20個の闇球を作成する。
ただ先程との差異は個数もだが、それよりもより威力を込め、より凶悪さが増していた事だった。
「ほらよ、これで終わりだ、ん?なんッーーーー」
射出しようとするも球体だった闇球が突如制御不能になりグニャグニャと形を歪ませていく。
チッと舌打ちしたリオンは即座に光の障壁を張ろうと魔力を込めるが、こちらも操作不能で霧散した。
距離を稼ぐため、バックステップすると不思議と闇球も一緒に付いてくる。
時間的には数秒、そのまま臨界点に達した闇球は大爆発した。
周囲の建物も消し飛ぶ勢いの筈がバキンバキンと絶え間無くガラスが割れる様な甲高い音が破壊を抑え込んでいた。
「クソッ、なんて威力だ!!姉さん上に飛ばすよ」
「あぁ、任せる。私達もこれ以上解放しているのは危険よ。威力を飛ばしたら解除するわよ」
「了解。アイツはさすがに死んだかな?」
「自分の魔法だとしてもこの威力はさすがに耐えられない筈よ。バカな最期ね」
ジョン姉弟は異能で出したドーム状の透明な壁の天井部分に煙突をつくり、流れを操作し衝撃を上に逃していった。
未だに内部は砂埃と闇色の煙、紫電が荒れ狂っていて見えない。
暫く耐えて威力を逃がしていると爆発の影響は消えたのでリオンの現状を確認する事なく2人は解除し分離した。
ものの数分の解放だったにも関わらず、今後の事も考え宙に浮く力も温存したいのか2人は地面に降りた。
負荷はかなりのものだったのか荒く呼吸を繰り返し落ち着くまで時間を要した。
その間にリオンに消し飛ばされた腕の処置として2人が取り出した小瓶の中身を飲むと、即座に再生した。
息を整えた2人はリオンの気配を探るとあれ程の爆発なのにも関わらず先程と同じ位置に変わらず存在を確認したので顔を見合わせる。
「吹き飛んでいないわね……」
「だけど呼吸音が聞こえないって事はもう死んでるんじゃないの?」
「そうかもしれないわね。自分の攻撃で死ぬなんて無様なものね」
「獣には当然の報いだと思うよ。ウルミナの仇も取れたし、早く戻って休もうよ」
「そうね。さすがに疲れたわね」
「ん?あれはなんだ?」
「繭?」
未だ不明瞭な視界の中、リオンがいる場所に緊張感を弛緩させながら近付くと、そこには砂埃のフィルター越しにリオンが闇色の球体に包まれている状態で存在していた。
脈動と明滅をしている事がより生物的な印象を持たせ、2人が攻撃行動を取るのは必然だった。
周囲の瓦礫を操り、全方位からリオンが包まれる巨大な闇繭に突き刺さる。
中から闇色の液体がドロリと流れ出し瓦礫や地面を溶かし紫煙が上がる。
闇繭にそこまで耐久値が高くないのか次々瓦礫が突き刺さり、砕き、削り取っていく。
半分程削ると自重に耐えきれなくなった闇繭はグチャリと音を立て崩れ始めた。
「結局何だったんだコレは」
「回復手段か、はたまた他に理由があるのか……。とりあえず何かが起きる前に処理する事ができたわね」
「死体の確認と肉片でも少し持ち帰ればいいでしょ。僕が見てくるから姉さんは休んでていいよ」
「わかった、任せるわ」
力を解放し過ぎたのか疲労が溜まっていたエローは近くに転がっていた椅子を引き寄せ座り、休憩し始めた。
コローは宣言通り闇繭に近付くと持ち帰る肉片を選別し始めた。
尻尾の銀蛇は輝きが無くなり価値が無くなってるので放置。
漆黒の翼は翼膜がビリビリに破けていて価値が無いので放置。
本体の身体に視線を移すとコローは眉を顰める。
そこには上半身が無く下半身しか残っておらず、その残った下半身すら状態が悪く岩肌の様にボコボコ体毛が削れていた。
ため息ひとつ溢すと下半身の一部を持ち帰る為邪魔な体液を退ける為異能で操作しようとする。
しかし体液は反応せずドクドクと湧き水の様にボコボコ流れ出している。
「なんだコレは……。僕が操作できない物質が存在する訳ない!動け!クソッ」
「クハハハ、独り言の一人称は【僕】なんだなぁ」
「ッ!?」
「コロー!避けてッ!!」
地面一面が闇色に染まった液だまりの中からリオンの顔が突如出現し、エローの悲痛な叫びも虚しくリオンがコローの上半身を噛み砕いた。
噴水の如く血液を撒き散らしたコローは倒れる事無く、残りを銀蛇のオピスに丸呑みにされた。
「あ、あぁあぁぁぁ!キ、キサマァァァ!!よくも弟を!!」
「いいねぇ。ボコられた甲斐があったな。その顔が見れて俺は満足だ、クハハ!!あばよ」
「死ねぇ!」
「ん?」
リオンが終わらせる為に放った一撃は怒り狂ったエローに当たる直前に霧散した。
不思議な事に首を傾げるリオンの目の前ではエローが先程弟と合体した時同様液状化し始めた。
「ニコイチの異能かと思ってたが、どうやら違えみてえだな。怒りでパワーアップ?とはまた違えな。捨て身アタックか。それにしてはなんか弟の気配が混ざってる様な?異能者は見てて面白えな」
リオンが考察していると準備が終わったのかエローが目の前に降り立った。
先程は青色の人型粘体だったが今は赤色の人型粘体で赤色の蒸気が立ち昇っている。
しかし、とリオンは考える。
状況的には楽しいが本人の状態的には楽しくない。
自らの魔法によりズタボロになった身体を確認する。
首のウピルは無傷、戦闘開始直後から意識は無い。
静かだから良し。
他の部位はある程度回復したがハリボテである。
形だけ元に戻したが溢れた魔力は現在進行形で回収中で万全ではない。
翼は体内に収納し、オピス、ルプとロンの意識は収納しているので、今リオンの左右にある金狼と紅龍、尾の銀蛇は自動運転中。
今までより少し強度を上げてエローに闇球を放つ。
魔法がリオンに近いうちに制御を奪われる事はないがエローに当たる前には霧散する。
彼女自身は制限時間があるからか猪の如き突進でリオンとの距離を縮めにきた。
リオンはその状態のエローを見ると口角を限界まで上げ、嗤う。
「そっちの方が俺好みだ!クハハ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます