(四)-3(了)
「エミリア・マーチンのキスではなくて?」
シッコの言葉に、俺が返した。
「もうそんなのどうでもいいだろ」
「わかったよ。じゃあ行こう」
俺がそう言ったところで、カタパルトが動作した。機体が振動を立てて引っ張られる。俺たちは操縦席のシートに身体を押し付けられた。そして三秒もしないうちに機体はカタパルトのフックから離れ、無重力空間へ放出された。
窓の外を見ると、月面がどんどん小さくなるのが見えた。
こうして俺たちは宇宙船を操縦して木星へと旅立つことになった。
(了)
コロリョフの宇宙船 筑紫榛名@12/1文学フリマ東京え-36 @HarunaTsukushi
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