(三)

 俺とシッコは学校が終わるとコロリョフ商会に向かった。

 場所は昨日行った港湾局の近くだった。宇宙船を保管しなくてはいけないので、宇宙港近くに店があるのだ。

 コロリョフ商会は宇宙港内でも油の匂いがするドックエリアの一番奥の小さなスペースで営業していた。

 粗末でペンキのはがれかかった看板が入口に掲げられていた。

 そこに入ると、カウンターが一台置かれており、その奥には小型の宇宙船を置くことができるドックが二つ並んでおり、その両方に小さい宇宙船が置かれていた。両方とも外装の交換を繰り返しているらしく、鋼板はところどころ色がちぐはぐになっていた。


(続く)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る