第4話 曇り空
あの日の一瞬で、穏やかだった学校生活が居心地が悪くなった。
蘭ちゃんもあやめちゃんも最近やけに韓国の推しの話が増えたし、あからさまに
それだけならまだいい。それだけ、なら。
「
最近妙に
しかも、戦隊ヒーローの話。
無視するわけにもいかないから、とりあえずの返事で返す。
多分それがいけないんだと思う。
「最近、
「 蘭の言う通りだよ。はっきり言いったら?
「うん、そうだよね。」
言葉ではそういうけど、実際は難しいのだ。
こうやってうじうじしてる自分が好きじゃない。
結局断れないままなあなあの関係が続いていた。
「青星ちゃんたちなに話してるの?推しの話?だったらうちも―」
「あー、私ちょっとトイレ。あやめも行く?」
「行くー!あ、せっかくなら一階のきれいなトイレ行こ。」
いつしか私もグループから外されるようになって、もっと学校が気まずくなった。
今まで穏やかに過ごしていたのに…。
「わざわざ一階のトイレ使わなくてもこの階もきれいじゃん。
なんにも分かってないこの能天気さ、あんま、好きじゃない。
灰色だった私の心に、何かがひどく光った。
「私たちと話したくないからだよ。」
ぼそりと冷たい言葉を吐き捨てる。
「ええ?
それなのに自分が事の中心にいるのに全く気付いていない様子だった。
「…そんなんじゃないよ。」
今のこのイライラする、もやもやする気持ちを抱えられなくなって、私はたまらず教室を出た。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。