第47話 迷わずの森までの道中、雑魚バトルとピエロと
さて、装備もそろえたことだし、いよいよ『迷わずの森』へ向かうことに。軍港ベイハーバーから北にあるらしい。確かに、北の方角遠くに森が見える。森の中には、おそらく石造の高い塔も見える
フォクシー「草むらを歩くより道を歩く方が、モンスターに遭遇しにくいんですよ」
アスティ「へえ、流石フォクシーちゃん。物知り!」
しかしそこそこの距離があるので、ノーエンカウントという訳にはいかなかった
ナレーション「モンスターの群れが現れた!」
アスティ「ゾンビ3匹か、楽勝。速攻で終わらせるよ!」
アスティ「私の魔法を食らえ! ファイアボール!」
フレア「相手が誰だろうと常に全力! 連舞皇斧脚!」
ホーク「俺の魔法がどの程度効くかな!? アースシェイク!」
フォクシー「このホワイトロッドならゾンビ相手に少しは威力が上がるはず!」
ゾンビ「ぐぎゃあぁぁあ……」
アスティ「ちっ、倒せたのは1匹か」
しかし、こちらのダメージは軽微。ゾンビ2匹は瀕死(ゾンビは元々瀕死では? なんと表現するんだ?)
アスティ「とどめ!」
フレア「うおお、岩砕鉄!」
ゾンビ「うああぁぁあ……」
ゾンビ「ぐいいぃぃいい……」
ゾンビが飛び散る。汚い!
アスティ「勝利!」
迷わずの森が近づいてきた。が、またエンカウントだ。今日はガバ運か?
ナレーション「モンスターの群れが現れた!」
アスティ「見たことない奴がいる。さっきより少し手強いかも!」
アスティ「ゾンビ、ヘルハウンド、ガーゴイルの順番に撃破するよ。たぶんガーゴイルは強いから後回しで!」
ヘルハウンドっていうのは黒い犬のモンスター、地獄の番犬である。三つ首犬ケルベロスほどではないけど、それなりの強さと素早さがあるはずだ
ガーゴイルってのは、翼の生えた、動く石像系の悪魔だ。まあこんな禍々しい悪魔の石像が例えば城にあったとしたら普通に警戒するんで、カモフラージュの効果は薄そう
アスティ「全体を削る! ファイアボール!」
フレア「ゾンビを狙う! 連舞皇斧脚!」
ホーク「俺も全体攻撃だ! アースシェイク!」
フォクシー「まずは確実にゾンビを倒します!」
ゾンビ「むぐううぅぅ……」
ヘルハウンド「キャウン!」
ヘルハウンドも倒せたか!
ガーゴイル「ゴオオオォォ……!」
ガーゴイルが炎を広範囲に吐いてきた。威力はそこまで高くない
アスティ「くっ、みんな耐えて!」
アスティ「フレアちゃん、とどめいくよ!」
フレア「おう!」
最後は私とフレアちゃんの通常攻撃でフィニッシュ。そこまで強い相手でなくて良かった
アスティ「ふう、やっと迷わずの森……待って、なんか湖と小屋みたいな建物があるな。ちょっと寄ってみない?」
ホーク「まーた始まったよ」
フォクシー「とりあえず行ってみましょうか」
アスティ「なんか時代劇に出てくる、甘味処にある赤い椅子とか笠とかあるな。
フレア「なんだそれは?」
フォクシー「私も存じ上げませんね……」
アスティ「この世界には本来ないのか……?」
アスティ「小屋は……なんか通行止めされてて中に入れないや」
ホーク「アスティが建物に入れないのはいつものことだろ」
アスティ「あぁん!?」
小屋の横には看板が立っている。どれどれ
アスティ「【特技習得の間】魔法の塔クリアした人専用……つまり?」
フォクシー「迷わずの森の中の『魔法の塔』を登り、なんらかの試験をクリアすれば小屋に入れる、ということでしょうか」
アスティ「あ、なんかそれっぽい! 流石フォクシーちゃん!」
ホーク「お前なんでもフォクシーちゃんの意見に賛成してない?」
アスティ「ていうか……」
アスティ「そこ! なんでピエロがまたここにいるの???」
ピエロ「ふふふ、また会ったね」
ピエロ、こいつマジでストーカーなのでは!?
ピエロ「やぁ。森とか塔で苦戦してる?」
アスティ「いや別に。これから行く予定だし」
ピエロ「あら、そう」
ピエロ「ここだけの話、お金さえあれば特別に塔をクリアしたことにできる。30000Gだけど、どうする?」
アスティ「たっか! ボッタクリ! いらんわそんなん! そもそもそんな金は持ってない!」
ピエロ「お金が足りないなら無理だなぁ……」
ピエロ「もしアイスソード持ってればそれでも良いよ」
ピエロ「アイスソード持ってないじゃん……」
アスティ「持ってない! もし持ってても渡さない!」
ピエロ「そうか、頑張れよ!」
なんでピエロに励まされるんだよ。こいつそもそも私達の旅の目的を知ってるのだろうか。アイスソードの存在知ってるのも意味わからんし。んー、さっさと迷わずの森行くか!
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