第48話 迷わずの森と、魔法の塔

 迷わずの森。そう名付けられた森は、いかにも迷いそうな十字路から始まっている。しかし……


 看板

←非常口 森から安全に出られます


アスティ「『迷わずの森』って呼ばれる理由はこれかー?」


 実はそうではないことが判明するのは、それほど後のことではなかった


アスティ「十字路のこんなど真ん中に看板が立ってる!」


【魔法使い3きょうだい】

森の奥にたどり着くためのクイズ

君たちに解けるかな?

9時に寝て 6時に起きた

時間を9時まで巻き戻して また寝たい

そんなことを考えてたら 3時間たってた


ナレーション「※2回間違えるたびに会話が変わるよ!」

アスティ「えーと、つまり?」

フォクシー「時間と進むべき方向が、何か対応していると見るべきですね」

フレア「なるほどわからん」

ホーク「考える素振りくらいは欲しかったな……」


アスティ「よくわからんし、とりあえず真っ直ぐ進んでみるか。まあ死にはしないでしょ(死んでもやり直せるし)」

ナレーション「モンスターの群れが現れた!」

アスティ「道を間違えたペナルティってやつ!?」


アスティ「ゾンビの群れ……かな」

アスティ「『しおくりびと』……ってことかな? まさかではないよね」


 クソ長いので省略!!!(【番外編】で公開予定)


アスティ「ん、あんまり強い相手じゃなかったね」

ナレーション「どうやら道を間違えてしまったようだ……不思議な力で空間が歪む!」


アスティ「あれ、いつの間にか森の外にいるんだけど」

アスティ「あー、そういうことか」

ホーク「道を間違えると森の外に出される。つまり迷いようがないから『迷わずの森』って訳か」

アスティ「あ、おっさん! 私が今それ言おうとしたのに!」

ホーク「いや知らんし」


 そんなこんなで3回目……


ホーク「これはアレだ。アナログ時計」

フォクシー「12時は上、3時は右、6時は下、9時は左、……と変換すれば良さそうですね!」

アスティ「ちょっとちょっと! そこまでわかったんなら二人で全部解いちゃってよー!」

フレア「全くだ。頭が痛い」


 さらに何度も繰り返し……やっと『迷わずの森』を突破した。そこには石造の、この世界のものにしては異様な高さの塔が建っていた。いやまあ、私のいた世界にもっと高い建物はたくさんあるけどね


アスティ「クソデカい塔だな。やっぱこれ登るのかな。やっと森抜けた後にこれはキツイなー……」

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