第40話 軍港ベイハーバー、情報収集3
アスティ「さてこの建物は……」
ホーク「もうやりたい放題だな、お前」
若い女性「禁句連の人って意外と見かけない。謎過ぎると思わない?」
ホーク「世界を支配してる割には確かにあまり見かけないよな」
アスティ「引きこもりなのかな?」
フレア「引きこもりとは何だ? 言葉の響きからすると……ガードが固そうな必殺技だな!」
アスティ「必殺技じゃないけどガードは固いかもね」
フォクシー「しかし私達は、禁句連の固いガードをこじ開けて倒さないといけません!」
アスティ「真面目か。でもそういうところも可愛いよね! フォクシーちゃん♪」
フォクシー「えぇ……?」
大きくも優しい雰囲気の教会。きちんと管理されているのか、建物の作りは古そうだが、壁などは綺麗な白で、庭も整えられている。その教会前も兵士が守ってるのか。物々しいというか。流石軍港と言うべきか
教会前兵士1「教会前に兵隊……似合わないと思うだろ? しかし教会だからこそしっかり守る。それが俺の仕事だよ」
教会前兵士2「教会に図書館を置くことには意味がある。一つは、地域のための施設をまとめることで運営しやすくすること」
教会前兵士2「二つ目は、重要情報の集約と警備。特に重要情報を欲しがるスパイや犯罪者は必然的にこの図書館を頼るからな」
教会前兵士2「図書館が情報源として優秀な分、酒場や町中では大した情報が得られない。怪しい人物が教会に出入りしないかどうかそれを見張るだけでだいぶ安全になる。警備上、安全管理しやすいんだ。
教会前兵士2「あ、この話は内緒だぞ。悪用もしないようにな」
なぜそんな大事な話を私達に? 罠なのか? あるいは、あえて重要な情報を先に握らせることでこちらの動きを制限する作戦なのかもしれん。侮りがたし……
で、これがその教会か。教会に設置された図書館は『教会図書館』って呼ばれ方もする。まあそのまんまなんだが。今時そういう施設がどれだけあるのかわからないけど、風情があっていいよね、教会図書館
教会前に妖精、いや風の精霊がいる
教会前精霊「このぉ~教会わぁ~、図書館もぉ~、兼ねているんですよぉ~~~!!!」
教会前精霊「この世界のぉ~、本とかぁ~、魔法やぁ~、戦い方のぉ~、本とかぁ~、いっぱいい~っぱい、あるんですよぉ~」
教会前精霊「読めばぁ~、きっとぉ~、役に立つしぃ~賢くなれますよぉ~。(ハート)」
ホーク「全く説得力がねえな」
アスティ「同感」
教会前精霊「きゅんきゅん!」
しばらく話してるとこちらまで頭がおかしくなりそう
まあ教会図書館はあとで見てみるか。時間かかりそうだし、フレアちゃんそういうの苦手っぽいし
こっちの家はどんな人がいるかなー。わ、世紀末っぽいチンピラだ!
チンピラ「軍がデカい顔してるのが気に入らねえ! 威圧感ありまくりだっつーの!」
ホーク「ツッコミ待ちかな?」
フレア「主に顔がコワイ」
こっちの建物は……うーん……
アスティ「どうせここも入れないんでしょ? わかってるんだから」
ホーク「わかってても調べるのがアスティなんだな」
フレア「出禁で入ることができん!」
アスティ「別に出禁じゃないし!?」
フォクシー「アハハ……」
まあなんだかんだ、こういうバカ話してるのも楽しいかなって思えてきた。あとわかったんだけど、フォクシーちゃんの『アハハ……』は100%作り笑いだね
アスティ「ごめんくださーい!」
お姉さん「今日はいいお天気ね! 昨日も、おとついも、その前も、ずっといいお天気だった気がするけど!」
お姉さん「そういえば雨降ったことって今まであったっけ……?」
アスティ「それ、軽くホラーじゃない?」
あれ、あそこにぽつんといるあの兵士はどこを守ってるんだろう?
兵士「立ったまま寝る訳ありませんよう……。ムニャムニャ……」
アスティ「へのへのもへじ書いちゃえ!」
ホーク「やめとけ」
相変わらずのオッサンの常識人っぷり。似合わないっつーの!
そうそう、こういう町の奥の方に情報持った人がいたりするんだよね。あとアイテムくれる変なおじさんとかも
変なエルフおじさん「あのさー、こういう変な所にいる人に話しかければ、何か貰えると思ってません? んー?」
変なエルフおじさん「(気持ち悪いくらい目を見開いて)そのとおり! (謎の爆発、紙吹雪、拍手)はい、高級薬草だよ! 嬉しい?」
んー、本当になんなんだろうねこの人達。意外と、旅人達のためにアイテムをくれるボランティア団体とか、そんな感じだったりして? まあ見た目も行動も完全に変人なんだけど
あ、あの建物は間違いない! 次に行く場所のヒントをくれる予感がする! 私の勘はよく当たるのだ! 特にこっちの世界に来てからは!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます