第39話 軍港ベイハーバー、情報収集2
さーて、情報収集を続けるぞ。この家には入れるかなっと。……無理か。建物から若者が出てきた
若者「兵士が多くて堅苦しい町に見えるかい? 慣れれば安全で住みやすいもんだよ。『住めば都』ってね」
ふーん、そういうもんかね。お、あの30代くらいに見える、なろう系小説に出てきそうなベテランっぽい戦士とか、お役立ち情報持ってそう
戦士「港にいる馬、いったい何者なんだよ? 俺の能力をひと目で見抜くだと……? ありゃ死線を乗り越えた実力者だぜ」
あー、あの馬ね。なんなんだろうね。全くわからんね
アスティ「あ、犬だ!」
犬「わんわんお! わんわんお!」
ホーク「変な鳴き声の犬だな」
アスティ「え、そうかな?」
フレア「わんわんお! わんわんお!」
ホーク「うぜえからやめろ!」
フォクシー「アハハ……」
町入口の兵士1「オ……オレ……コノマチ……マモル……。ヘイシ……ダカラ……マモル……シメイ……」
アスティ「人間……だよね?」
町入口の兵士2「隣の奴は、実力はあるんだけどちょっと会話が苦手でね。あまり気にしないでやってくれ」
お、なんか男の熱い友情ってやつ? いいね! 私達もこれくらいの信頼関係を築きたいね。ん、私が邪魔してる訳ないじゃない……
ゴーレム「町の奥の方には偉い人とか物知りな人が多いんだってさ! 何て言ったっけ? カミザ? ウエザ?」
町の中にゴーレムまでいるのか。ゴブリンとか馬や牛がいるんだから今更かもしんないけどさ。ちなみに『
しかし町の正面にこんなデカい城があるのか。いや、デカい城の前から町が広がっていると言うべきか。軍の城……もうこれは
門番1「この城全体が軍の本部でもあるんだ。凄いだろう?」
門番2「用のない者は通せないな」
門番3「関係者以外は立ち入り禁止だ」
おー、流石に門番、威圧感がさらに凄い。態度だけでなく、戦ったら実際強いのだろう。全くスキがないように見える。『ベイハーバーのケルベロス』とか呼ばれてそう
城の前に何か看板がある。兵隊の募集だろうか
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禁止語句候補リスト
・潰す
・ふざける
・癒着
・支配
・文句
※あなたの清き一票でより良い町作りを!
禁句連直轄 選挙管理委員会
管理責任者 クラフト
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なんだこれ。禁止する言葉って選挙で決めてるのか。しかしこの候補リスト、恣意的なものを感じるチョイスだな……
お、この建物の入口は……入れないか。ホークのオッサンが渋い顔で私をにらみつけている。あ、元々渋い顔ではあるけどそういう意味じゃなくてね。建物から若い女性が出てきた
若い女性 「禁句連の人って意外と見かけない。謎過ぎると思わない?」
ホーク「世界を支配してる割には確かにあまり見かけないよな」
アスティ「引きこもりなのかな?」
フレア「引きこもりとは何だ? 言葉の響きからすると……ガードが固そうな必殺技だな!」
アスティ「必殺技じゃないけどガードは固いかもね」
フォクシー「しかし私達は、禁句連の固いガードをこじ開けて、倒さないといけません!」
アスティ「真面目か。でもそういうところも可愛いよね! フォクシーちゃん♪
フォクシー「えぇ……?」
フォクシーちゃんは知識豊富で賢いのだが、時々ちょっとズレているというか天然な所がある。だがそれもまた、かわいい
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