第38話 軍港ベイハーバー、情報収集1

アスティ「さてと、新しい町に着いたら恒例の情報収集だね!」


 港というだけあってデカい倉庫がある。兵士2人が入口を見張っている


軍人「ここはベイハーバー港……軍港だ」

軍人「観光気分で浮かれて騒ぎなど起こすなよ」


 威圧的だなー。まあ見張りがあまりフレンドリーなのも良くないかもしれない


 港の出入り口まで来た。まあ港を出てもそこはまだ軍港ベイハーバーの領地であり港町の中なのだけど。ややこしい!


軍人「騒ぎなど起こさぬように!」

軍人「ルールさえしっかり守ってくれれば問題ない」


アスティ「なるべく頑張る」

フォクシー「アスティさん、『なるべく』じゃ困ります!」


ホーク「なあ、ちょっといいか?」

アスティ「ん、何オッサン?」

ホーク「情報持ってそうな人に絞って話を聞いた方が良くないか? その方が効率的だろ?」


アスティ「あまーい! 大事な情報って意外とそこらへんのが持ってたりするの! そういうもんなの!」

ホーク「そ、そうか。お前にそう返されるとは思わなかったな……」

アスティ「そういうわけで、どんどんそこら辺の人に話を聞いていこう!」


 あ、酒場だ。酒場と言えばあの首切りバニーを思い出してしまう。恐ろしい


酒場の歌姫「バニーガール?この町にはいませんよーラララー♪」


 めっちゃ美声で美人でスタイル良くて長い黒髪のお姉さんだった。しかもギター弾き語りが超上手い。完璧超人かな


 お、相変わらず閉まってる建物多いな。しかしめげずに話しかけてみればたまに収穫があるのだ


小説家志望「奴は大事なものを盗んでいきました……。あなたの……命です! むう……どうもしっくりこない……」

ホーク「命じゃなくて『心』にすれば良いんじゃねぇかな?」


 それじゃどっかのパクりになっちまうって


白髪青年「困ったら井戸を調べるといいらしい。理由はわからない」


 次に行く場所を忘れたり、それまでの旅を振り返る時は、井戸を見ればいい。なぜか私だけしか使えない能力っぽいけど


 ん、なんか謎のBGMが聞こえる


???「お得だよー」

???「防腐剤・着色料は一切なし! でも腐らない理由は企業秘密だよー」

アスティ「物騒だな!」

???「いらっしゃーい」


 ここは移動販売店らしい。食べ物を売っている。店員は盗賊っぽい猫耳フードをつけた、スポーティだけどちょっとオタクっぽいゴーグルの女の子だ。いやこいつ、実際戦ったらたぶん強いぞ? 私にはわかる


店員「移動中しか使えないから注意だよー」


 りんご…ほどよい酸味と歯ごたえ

 おにぎり…シンプルかつ完璧な食品

 握り寿司…特許製法で常に新鮮


 変わったラインナップだな。しかしこの『握り寿司』、見覚えがある。とりあえずいくつか買っておくか。腹が減っては戦ができぬと言うし、移動中限定とはいえ、なぜかHP回復できるっぽいし


店員「どんどん買ってねー」


猫人「いつの間にか新しい店ができたニャン。商品は新鮮でおいしいんニャけど……宣伝のBGMがデカ過ぎてうるさいニャ!」

猫人「……と思ったんニャけど今聞いたらそうでもニャイようニャ? あれれー、おかしいニャア……?」


 ただ単にBGMのボリューム下げただけというオチでは……?

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