第28話 船旅と、これまでのまとめ

アスティ(キョロキョロ、キョロキョロ……)

アスティ「ものすごく大きな船だねぇ!」


フレア「アスティは船は初めてか?」

アスティ「うん! 初めてだよ! うーん、ワクワクする!」


ホーク「おいアスティ! ガキみたいにはしゃいで、海に落ちるんじゃねーぞ!」

アスティ「落ちませんよーだ! オッサンじゃあるまいし……」

ホーク「あのなぁ……」


 そんなたわいもない話をしていたのだが、意外にも、最初に話を切り出したのはフレアちゃんだった


フレア「ところであの…ガ…ガザッツ! あいつは禁句連と裏で繋がりがあると?」

フォクシー「はい、その通りです」


フレア「なぜあいつはシーポートにいた? なぜあんな騒ぎを起こした? 禁句連の命令なのか?」

フォクシー「まず、禁句連との関連性は薄いと思います」


アスティ「え、意外! なんで?」

フォクシー「ガザッツは去り際に町の人の記憶を消す魔法を使っています。なぜわざわざそんなことをしたのか……」


アスティ「あっ、そうか!? 町の人は本当は割とどうでもよくて、禁句連に騒ぎを知られないため!?」

フォクシー「はい、まだ私の憶測ですが……」


フレア「ふむふむ、なるほど。では騒ぎを起こした理由は?」

フォクシー「私達……いいえ……でしょうね」


フレア「……とは? ガザッツとは知り合いのようだが、それと関係が?」

フォクシー「実は私は……」




フォクシー「実は私は……………………『元・禁句連もと・きんくれん』だったのです」

一同「!」


 ガーン。フォクシーちゃんが、『元・禁句連』???


フレア「な……なんと……」

アスティ「そ、そんな……嘘……。こんなことって……」

ホーク「……」


フォクシー「私は禁句連の掲げるスローガンに共感し、会員になりました。」

フォクシー「当時の禁句連はまだ真っ当な組織でした……少なくとも私はそう思っています。今では見る影もありませんが」


フレア「禁句連を抜けたのは……やはり禁句連の方針への反発か?」

フォクシー「それが大きいですね。きっかけは他にもありましたが……」


フレア「そうか、疑う訳ではないが……もうフォクシーは禁句連とは完全に関係を切ったんだな?」

フォクシー「それはお約束します。信じて頂けますか?」


アスティ 「あ、当たり前だよ! フォクシーちゃんは私の恩人で天使なんだから!」


 つい、語気が強くなってしまった


フレア「アスティ、そんなにムキにならないでくれ」

アスティ「ごめん、つい……」


フレア「いや、いい……ところでガザッツは、元々何の目的であそこにいたのだ? フォクシーを見ておびき寄せるために騒ぎを起こしたと仮定しても……私達と会ったのはあくまで偶然のはず」


 フレアちゃん意外と鋭いな……


フォクシー「これも憶測ですが……目的は私と同じだったのではないかと。つまり、祭壇の調査」


アスティ「私が元の世界から飛ばされて、フォクシーちゃんと初めて会った祭壇だね!」

フォクシー「そのとおりです」


フォクシー「あの祭壇は私の調べでは……異世界のゲートと関連がありそうでした。ですから現地調査をしていたのです。」

フォクシー「以前ガザッツはビジターについて何か情報を探し続けていたので、おそらく同じ目的だったのではと……」


フレア「そうなると、厄介だな。ビジターであるアスティとホークは目をつけられたのではないか?」

アスティ「禁句連の味方は私達の敵! まとめてぶっ潰すだけだよ!」


アスティ「ところでさ……」

アスティ「こらオッサン!」


 ホークのオッサンは驚いてこちらに向き直った


ホーク「なんだ!? 脅かすなよ!」

アスティ「なんだ、じゃないよ!」


 フォクシーちゃんが今すごく大事な話してたのに! 聞いてたかオッサン!?


ナレーション「★★あまりストーリーに関係ない ★★」

ナレーション「★★ギャグイベントが始まります。 ★★」

ナレーション「★★せっかくなので見ますか?   ★★」


アスティ「あーあーうるさい! また変な声が聞こえる!」

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