第15話 勝利の余韻、次の目的地

アスティ「いやーとりあえず勝てたね!」

フォクシー「お二人とも無茶しないでくださいね。勝てたから良かったものの……」

フレア「今回は大した相手ではなかった。それに鍛練に多少の無茶は付き物。己の限界を越えろ!」

フォクシー「アハハ……」


フレア「しかしアスティはビジターだったのか。それにしても大した実力だ」

アスティ「フレアちゃんこそ必殺技の威力も凄いしカッコいいね!」


 まあ時折出るオヤジギャグとか、必殺技を叫ぶ声があまりにもデカすぎるのはちょっとどうかと思うが……


フォクシー「禁句連との実戦という意味で今回は良い経験ができたと思います。この調子で頑張りましょう」


フレア「ところで、次はどこで鍛練するんだ?」

フォクシー「次はですね……。東にある港町『シーポート』に行こうかと考えています」

アスティ「港町! ってことは早速船旅になるのかな!?」


フォクシー「それも大きな目的です。ですが別の目的もありまして……」

フォクシー「せっかく禁句連に初勝利したので、簡単に祝賀会のようなものをしようかと思いまして」

フレア「なんと。しかし……そんなに悠長にして良いのか?」


フォクシー「ごもっともです。しかしこれからの旅は長く、さらに辛いものとなると思います。最悪『誰かが命を落とす』こともあり得ます」


 『今後の戦いで誰かが死ぬかもしれない』……私とフレアちゃんに緊張が走る


フォクシー「私としてはこのタイミングで絆を深め、心の繋がりを強めたい……」

フォクシー「ピンチの時のチームワークにも繋がると思います。私のわがままですみませんが、いかがでしょうか?」


フレア「………………………………………………」

アスティ「死ぬなんて縁起でもない……。でもそういう理由なら良いんじゃない?フレアちゃんは?」

フレア「腹ごしらえをし、親睦を深め、志新たに次なる鍛練の地を目指す……良いだろう! 鍛練にはちょうど良い!」


フォクシー「ありがとうございます! ではいったん洞窟を出てシーポートに向かいましょう」

アスティ「シーポートへレッツゴー!」


ナレーション「洞窟から出て東の港町『シーポート』へ行きましょう」


 『ぱっと行く』みたいなのは流石にないのか。いまさら洞窟のモンスターにやられることはないと思うけど、こんな所でつまんないミスをするつもりもないし、さっさと洞窟を出ちゃおう


 それにしても船旅かー。楽しみだなぁ


 ここでの出会い――良い出会いと、悪い出会いが一つずつ――が、こんなにも大きな意味のあるものになるなんて、全く思ってもいなかった

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