【カドコミにてコミカライズ連載中 コミック4巻！小説版2巻！絶賛発売中】勇者に全部奪われた俺は勇者の母親とパーティを組みました！

第126話 新たな目標

元の世界に戻ってきた。

「どうかしたのかのう？」

「どうかしたんですの？」

創造神って凄いな。

この剣は僕処かイシュタスママでも作れない。

もっと、もっと頑張らないといけない。

『クリエイト神剣』

「二人ともこの剣とこの剣を見比べてみてどう思う？」

「わらわにはそう差が無いように思えるが」

「なにか違うのですか？」

「妲己さんにカーミラさん、この二つの剣はまるで別もんなんだよ……ほらね」

創造神様から貰った剣を僕が作った剣にぶつけると簡単に僕が作った剣が斬れてしまった。

折れるのでなく斬れた。

まるで別物だ。

どうすれば、こんな素晴らしい剣が作れるんだろう。

「流石はセレナじゃ、他の剣じゃ歯が立たぬな」

「凄いですわ、流石はセレナ様ですわ」

「違うんだ……斬れちゃったのが僕の剣なんだ」

「なっ、それは本当なのか？」

「セレナ様が作った剣が逆に斬れてしまったのですか？」

僕のつくる剣はイシュタスママが作成する剣の次に強いと思っていたのに……

イシュタスママが作った剣でも、10回位までならぶつけても耐えられる。

それなのに創造神様の剣とぶつけたら1回でこれだ。

イシュタスママだって一神教の創造神。

同じ、創造神でも此処迄違う。

イシュタスママにすら届かない僕。

このいきの物はどうすれば作れるんだろう。

「もしかしてセレナはそれ以上の剣がつくりたいのかな」

「それ神剣じゃないですか……流石にそう簡単に越える剣など作れませんわね」

「そうだよね……」

「わらわの国には剣と違い斬る事に特化した刀という物がありのじゃ……良ければ見て見るか？」

「本当見せて貰えるかな」

「勿論、かまわぬのじゃ。いや、特に欲しくも無いからプレゼントしようぞ……ほれ」

これは、今迄見た事が無いな。

凄く綺麗で刃が薄く、斬る事に特化した物。

刀って凄い。

「凄いですね」

「妖刀村正じゃからな、他の世界の優れた剣じゃ」

だけど……この剣じゃ余計に創造神様が作った剣にぶつけたら壊れちゃうよ。

「妲己ばかりズルいのですわ……私だってその程度の物なら用意できますわ……これなんてどうですか？」

「なかなか禍々しい剣だね」

「ブラッディソード……血を吸う剣ですわ」

両方とも呪いが掛かっているけど、神の血が入っている僕には通じない。

色々な角度で見させて貰ったけど、この技術を加えても、恐らく今僕が作れる剣の強度は変わらない。

「どうじゃ、何か参考になったかのう」

「どうですか？」

「うん、両方とも凄いとは思うんだけど、ゴメン参考にならないな」

「そうか……すまぬな」

「そうですか……」

「うん……」

「セレナ……セレナは魔法で何でも作ってしまうが、もし材料を用意してから作ったらどうなるのじゃ」

材料を用意する……今迄考えた事が無かったな。

「そうですわ！　この世界にはミスリルやオリハルコンという金属があるのですわね。それを材料にして『クリエイト』を使ってみてはどうでしょう」

そんな事、考えた事も無かった。

やってみる価値はあるかも知れない。

「それ凄く良いかも、そうと決まれば金属を採取しに行こうかな」

「「おともします（わ）」」

まずは貴重な金属を探さないと……