第101話 学園生活の始まり
「え~彼がこの度、我が校に中途入学になりましたセレナくんです!皆、仲良くして下さいね!」
全校生徒の前で挨拶。
「ご紹介に会いましたセレナと申します!宜しくお願い致します」
そう挨拶すると…
『あの子が大賢者メル様の弟子で教皇様の遠縁』
『凄いですね…是非お近づきになりたいわ』
『馬鹿言うなよ、此処にはルル王女が居るんだ、幾ら教皇様の遠縁でも…』
『お前知らないのか? 昨日、この国の上位貴族が全員集められて「決してセレナ様の機嫌を損ねちゃならぬ」そう国王様に言われたそうだぞ!なんでも教皇様は自分の孫の様にセレナ様を可愛がっているそうだ』
『あの、ルル様、その話は本当なのですか?』
『本当ですよ!あの方を口説き落としたら、その瞬間から私は女王だそうです…あとこれは彼に気がつかれないようにお願いしますが、もし彼を口説き落とし妻になる事が出来ましたらお父様が特別な褒美を下さるそうです…』
『本当ですか』
『ええっ…』
僕の耳は特別だから聞こえているんだけどな…まぁ良いや。
「「「「「「「「「「宜しくお願い致します」」」」」」」」」」
なかなか逞しいな。
◆◆◆
クラスに案内されると沢山の生徒から質問攻めにされた。
2人はというと今日は寮の方の整理をしているから居ない。
王立学園は貴族や王族が通う学園だから寮と言っても一軒家。
だから、掃除をして家具を揃える必要がある。
「教皇様の遠縁ってどう言う関係ですか?」
あらかじめ用意していた答えを話した。
「遠縁なので1年に数回会うだけの関係だよ」
本当は血縁でも何でも無いんだけど…
「あの、あの伝説の大賢者メル様の弟子って本当ですか? あと5回模擬戦をすれば1回は勝てるって本当でしょうか?」
「あはは、そうだね…うん間違ってないよ」
『嘘だろう…最後の勇者パーティに勝てるなんて』
『生きる伝説…その力は1国に匹敵するメル様に5回に1回勝てるなんて…』
「凄いですわね…」
「メルだって人だもん、調子の悪い時はあるから…ね」
なんでこんなに僕の事を聞きたがるのだろう?
「幾ら調子が悪いって言ってもメル様に勝てるなんて凄いわ」
「まぁね」
「あの、もしかしてセレナさんも『大量破爆裂呪文』が使えたりしますか?」
これは、あらかじめ答えを用意して居なかったな。
実際どうだろう?
多分、魔法でも他の事でも同じような事は出来るな。
「全く同じとは言わないけど…まぁ似たような事は出来るよ」
「嘘…あれが出来るのですか?」
「ルル様?」
「お父様が…いう筈ですね…あれが出来ればお城なんて意味ありません…2人目の自由人という事ですね…」
え~と不味いのかな?
「皆さん、これから授業を始めますよ! 今日の授業は…急遽魔法の実技の時間になりました、これから校庭の方へ移動して下さい!ミスターセレナ…貴方の魔法、期待していますよ」
魔法かぁ…そう言えば僕余り使って無かったけど…上手く出来るのかな。
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