第78話【ルシファードSIDE】今回は勝たせて貰う!
スカルキングめ!
『我はセレナの嫁探しはバウワー様と行います』などと手紙を書いて出ていきおって…腹がたつわ。
第一、 孫の様に思っているから捨て置いているがセレス様の子なのだから『セレナ様』と呼ぶのが正しい。
まぁ、あの「おじちゃん」「おじさん」と呼んでくる愛くるしい笑顔で、つい自分の子や孫の様に思えてしまうのは仕方が無いが、形として残る物には『様』をつけるべきだ。
スカルキングめ、四天王の分際で余ではなくバウワー様と手を組みおってからに、馬鹿め。
『後悔させてくれよう』
大体、セレス様と同じ年上が好きな時点で魔族は有利なのだ。
セレス様の時に『嫁』を魔族から出せなかった余は、死ぬ程後悔したのだ。
だからこそ『手は打ってある』
密かに人選は済んでおるわ。
サキュバスクィーンのサキュバ。
サキュバスの頂点にして見た目30代前半に見える赤髪の美女だ。
これにバンパイヤクィーンを加えた布陣を余は考えていた。
そこ迄は、スカルキングも読んでいた筈だ。
甘い!甘いわ!
スカルキングやバウワー様が孫の様に、セレナが可愛いなら、余も子供のように可愛いいと思っていたのだ。
それで終わる訳が無かろうが!
今度は、負けるわけにはいかぬ。
だからこそ、とっておきの存在を余は用意したのだ。
異世界の魔の長、ベアードに話をつけ、セレナが好みそうな存在2人と水面下で交渉していたのだ。
これで余の勝ちは揺るがぬ。
紹介を受けたのはこの2人だ。
吸血鬼カーミラ。
金髪の美しい吸血鬼で色白の美しい美熟女だ。
カーミラの存在を知ったこちらの、バンパイアクィーンは自ら辞退した程の存在だ。
血に飢えた悪女だそうだが『セレナの血』はバンパイヤからして至高の一品らしいから『至高の血』と『完全な不老不死』この条件で話し合いは纏まりそうだ。
もう一人は、
九尾の狐 妲己。
中国という国で傾国の美女と言われ、静子のルーツに当たる倭国に置いても『玉藻の前』と呼ばれ黒髪の美女だった過去を持つそうだ。
静子の容姿は先祖返りで倭国の女性の姿に近いという話だから、その国が誇る、美女なのだから、きっとセレナも気にいるに違いない。
此方もセレナの素性を知らせ、交渉をしたら、なかなかの手応えだった。
更にこの妲己は『わらわは狐じゃし容姿は充分な筈じゃが、足らぬなら『小野小町』『楊貴妃』の姿すら可能だ』と言ってきた。
その二人に付いて余は知らぬが、先方の話では、向こうの世界の三大美女の二人だそうだ。
サキュバスクィーンのサキュバ。
異世界から
吸血鬼カーミラ。
そして、九尾の狐の妲己。
この三人を魔国はセレナの嫁候補として推すつもりだ。
今いる二人も元は悪女だったと聞く。
性格も恐らく好みの筈だ。
これなら、絶対に遅れをとる事は無い。
残念だなスカルキングよ…余の勝ちじゃ!
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