第77話【バウワー.スカルSIDE】 美熟女コンテスト 候補者探し①
「セレナの嫁探しだと?」
「バウワー様、人間界の中で教皇を中心に何やら動きがあります」
「ほう、だがもうセレナは3人も婚約者がおるでは無いか?」
「確かにそうなのですが、我の聞いた話ではセレス様の妻の数が多いので、もう数人は妻を娶る可能性が高いと考えての行動のようでございます」
「そうか、それでスカルキングよ! その話なら儂よりルシファードに持って行った方が喜ぶであろう? なぜ儂にその話をするのだ!」
「我は四天王なれど、真の主はバウワー様にございます! そして我はセレナを孫の様に思っており、バウワー様も同じかと思うのですが、違いますかな?」
「セレスの息子みたいな者じゃから、そう言う思いはある…だが我ら竜は恋愛ごとには向いておらぬ、故にどうして良いか解らぬ」
「簡単にございます! セレス様が一番最初に愛した女性は、異世界人の面影が強い『静子様』です!冥界の支配者であるバウワー様が異世界の冥界を支配する存在と話し、異世界で歴史上一番の美人を貰い受けては如何でしょうか? 年齢は此方で自由に出来るでしょうから」
我がバウワー様にこの話を持ってきたのは『この為だ』
如何にルシファード様が魔王でも魔族の中から花嫁候補を選ぶのみ。
恐らくは、バンパイアかサキュバス当たりから選ぶ筈。
だが、バウワー様は冥界の支配者。
その気になれば、過去に亡くなった死人の魂で転生前の者から選び放題。
当初、我はそう考えた。
だが、よく考えれば、その先があったのだ。
冥界竜バウワー様なら、異世界の冥界の神とも通ずる可能性が高い。
我がセレナに嫁を世話するなら、最高の嫁をそう思い、此処に来たのだ。
「そうか、だが異世界で冥界を支配している存在はハーデスという者しか知らぬ…少し話をしてみる…少し待っておれ」
「はっ」
やはり、そうだ、バウワー様もセレナを孫の様に思っておる。
話しをすれば、きっと最高の女性を紹介してくれる。
その筈だ。
「今、話をしてみたのだが、人間であるなら『ヘレネ』神であれば『アフロディーテ』『アテナ』『アルテミス』とか結構該当する存在も多く居るそうだ、ヘスティアとか言う女神もいるらしいが胸は大きいが童顔だから多分好みに合わないだろうと言う話だった。話した感じでは、理想に近いのは『ヘラ』という女神らしいが今現在は結婚しているらしい、尤も夫婦の間は冷めきっているから、突っつけば離婚する可能性も高いという事だ、ただ残念な事に『静子』の先祖を管轄する冥界は同じ世界だがハーデスの支配下に無いそうだ…」
「その話なら、ヘラという女神一択ですかね…」
「先方が気にいるかどうかもある、まずはセレナの見合いようの似顔絵を複数送る事からのスタートだな」
「宜しくお願い致しますバウワー様」
やはり、バウワー様に話をして正解だった。
バウワー様ならきっと最高の女性との縁を結んで下さりそうだ…
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