第76話【教皇SIDE】美熟女コンテスト 発案編

他の方には絶対に話さない。


例え、この身が滅びようと。


最高の栄誉だ。


だが、この方にだけは話して置いた方が良い。


かなり確信に迫った調査をしていて、ほぼ正解に近づいている。


だが、それはセレナ様が好まない。


調査や詮索をやめさせるには必要だ。


「教皇様、話があります!」


「それで、どんなお話でしょうか?」


『セレナ様について』そう言ったら、簡単に時間を作って貰えた。


俺は、セレナ様の正体について話した。


そして、セレナ様が、その事で悩んでいる事についてだ。


「そうだったのですね! 神の愛し子どころか『神の息子』だったとは…ああっ、この様な時代に産まれた私はなんて幸せなのでしょうか?」


「教皇様、それで…」


「解っています、もう詮索はさせません! 私達はセレナ様が望む様にするのが使命です! 勿論、この事は一切の口外はしませんからご安心ください! 貴方も、そのお話ではセレナ様の傍に居た方が良いでしょうから、セレナ様つきの聖騎士の地位を新たに与えましょう」


「ありがとうございます」


「そうですか、セレナ様はセレス様の息子だったのですね、どうして、あれ程若いのに、その熟女とも言える存在を愛するのか謎だったのですが、これでようやく解りました『血は争えない物』ですね?」


なにを言っているのか解らない。


「教皇様?」


「いえ、セレス様の熟女好きは教会関係者では有名な話なのです! 勇者ゼクト様に幼馴染は全部譲り、彼が求めたのはその母親達。悪く言えば熟女好き、良く言えば母性に溢れた年上の女性を好まれたのです! セレナ様の年上好きはきっとセレスさま譲りです」


「そうなのですか?」


「まぁ、一般の方には余り話していません! セレナ様の奥方候補は3人、セレス様の妻はイシュタス様を含み8人です!少ないと思いませんか?」


何故か、嫌な予感がする。


「それはどういう意味でしょうか?」


「いえ、私としましてはセレナ様に『妻になる女性』をご紹介したいのですよ? 折角だから全世界の中からですねセレス様は元から愛された4人の妻以外にも各国から3名の妻を娶っています。是非私達も妻になる女性をご紹介したいのです」


「はぁ~」


「この際、魔国も全部巻き込んで、最高の熟女を紹介したい、そう思うのですよ」


「え~と」


「そうですね、セレナ様には意図が解らないようにして『美熟女コンテスト』を開こうと思いますが如何でしょうか?」


「教皇様…静かに暮らさせてあげる事は出来ないんですか?」


「それも、此処暫くの我慢で終わるようにします! セレス様はコハネに置いて、天界に去るまでの間、楽しく暮したと聞きます! 私の全身全霊をかけて、セレナ様にも幸せに暮らせるようにさせて頂きます」


「そうですか、これで私も安心しました」


「それは良かったです! これからもセレナ様については『私だけ』に報告して下さい!八大司祭にも報告は要りません! なにか言われたら『教皇様が』と名前を出して貰って大丈夫ですから! 良いですね?」


「解りました」


教皇様だし、大丈夫だよな?

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