第48話 ロザリアも...②
「一体私になにが起きたのでしょうか?」
「うん、上手くいったみたいだね! 鑑定!」
名前:ロザリア
LV:※※(人間の範疇を超える)
種族:ドラゴニュート亜種劣化(半人半竜)
劣化なので竜には成れない。
本物の半分の力もない。
※女神の血を微妙に含む為治癒に優れる。
HP:※※※※(人間の範疇を超える)
MP:※※※※(人間の範疇を超える)
加護:高位竜(貴族階級)の加護
尚※※はまだ変わっている最中なので不安定。
この後暫くしたら落ち着いてくるだろう。
これで取り敢えず安心だ。
◆◆◆
「セレナ様、これは一体、まるで体が、いえ、新品になってますね…しかもシミ一つ無く、姿は変わらないのに体が凄く若返ったようです」
「ポーションの効能だよ、寿命が約600年に延びるし、殆どの病気や怪我は自然に治る、寿命が尽きるまで今の容姿が固定されるし、不眠不休で1か月位動ける、精力増強。…こんな感じかな」
「それは凄いですね!」
「余り驚かないんだな」
「充分驚いていますよ?ですが、今更常識で考えても仕方がなさそうなので、常識は捨てました」
「そう? そんなに可笑しいかな?」
冥界から、脳味噌と魂だけだった私を救いだしただけでも信じられない。
冥界の管理者は女神イシュタス様ですら敵わないと言われる存在なのに、ことわらずに人一人連れ帰る事など、常識的に考えて出来ないわ。
それに極めつけが、これ!名前が『セレナ』
伝説の英雄、セレス様と1文字違い。
彼こそが、『英雄の一族』に違いない。
勇者一族なんて、偽物じゃない『竜の力を持ち世界を何回も救った英雄』セレス様の一族だわ。
だからこそ、冥界に自由に行き来が出来たのかも知れない。
パーフェクトヒールは最後の聖女マリア様でも使えなかった筈…
だけど、セレス様の妻、聖女だったセシリア様は使えたと聞いた事がある。
もう此処までくれば想像つくわね。
間違い無く、セレス様の血を引く『英雄の血を引く』者に違いないわ。
恐らくはセレス様とセシリア様の家系だわ。
ううん、そうに違いない。
「可笑しいと言うより凄いですよ…色々ともう、好きを通りこして尊敬しかないですね…身も心も捧げさせて頂きます」
「そんな大げさな…」
「心からお慕いしています…決して大げさではないですよ?」
これで落ちない女なんて居ないと思いますが…何故こんなに謙虚なのか今一解りませんね。
「あの…」
「私の事嫌いじゃないですよね…痛っ…なんで石が飛んでくるのよ…」
「また、セレナ様を誘惑しようとして、セレナ様が困ってますわ」
本当に邪魔ですね...フルールは。
「あらっ、そんな事ありませんわよね? セレナ様…痛いっ、魅力で敵わないからってこれだから野蛮な人は」
「この私が野蛮…なんて事言いますの? 野蛮というのはエルザみたいな人を言うのですわ」
「おい、フルール今のは、許せないな」
「エルザ、私より今はセレナ様を抱きしめているロザリアを警戒するべきですわ」
「そうだな…セレナから離れな」
「何を言って居ますの? 愛し合う同士くっついているのは当たり前ですよ」
「「ロザリアぁぁぁぁぁーー」」
しかし、フルールもエルザも乙女の顔をしていますね…
好きという言葉に嘘はありませんが、あのフルールがこうも簡単に揶揄えるなんて…随分と面白いですね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます