第45話 取り敢えず相談してみた。


セレスお父さんが言っていたんだよね。


『良い、セレナ…もし揉め事が起きたら一旦逃げるんだ…そして時間をおいて戻るんだよ』


『どの位の時間?』


『3時間位がベストさぁ』


笑いながら言っていたけど、セレスお父さんの顔は少し引き攣っていた気がする。


これはゼクトお兄ちゃんも言っていたから間違いはないと思うんだ。


だけど、どうしようかな?


セレスお父さんの奥さんたちは静子お母さんとイシュタルママが上手く話しあって揉めないようにしているし、ゼクトお兄ちゃんの所はルナお姉ちゃんが上手く纏めているみたいだ。


僕の奥さん達も同じように仲良くなってくれると良いんだけど。


何か考えないと駄目そうな気がする。


はぁ~ 本当にどうしようかな?


それはそうと『勇者一族』もどうかしないと駄目だよね。


取り敢えず、ゼクトお兄ちゃんに相談しよう。


◆◆◆


「ゼクトお兄ちゃん…実は」


冥界に来れるって便利だよね。


その気になれば、何時でも死んだ人に会えるんだから。


「おっセレナじゃないか? 良く冥界に入ってこれるな…それでどうしたんだ?」


「実は…」


僕は勇者一族についてゼクトお兄ちゃん達に話した。


「ハァ~俺の血筋? 子孫が可笑しな事しているのか? そんな奴知らん、セレナがやっつけちゃえ!」


「良いの?」


一応、ゼクトお兄ちゃん絡みだから聞いてみたんだけど…


「流石に子供や孫位なら、口を挟んだかもしれないが、子孫なんて顔も見た事が無いからな、悪い事しているならセレナが罰して良いよ…冥界に来ても俺達は特別扱いだから、そいつらに会う事も無いしな」


「そうだよ、僕だって知らないからね、悪い事しているなら、やっけちゃえ!」


「そうですよ! やっつけちゃえ」


ゼクトお兄ちゃんも、リダお姉ちゃんも、マリアお姉ちゃんも構わないみたいだ。


「そう…なら遠慮なくやっちゃうよ?」


「別に良いよ、それに俺や、リダやマリアの家系なんて村民だから、血に何か宿っている訳ねーし! 本当にとち狂っていやがるな…ジョブは女神様が授けるものだから血とか家系なんて全く価値がねーのに…そんな事皆知っているのに、何考えているんだか! メルは一体何をしているんだ…」


「メルなら、余り俗世に興味が無いみたいだよ」


「まぁ良いや、顔も知らない子孫なんて俺は気にしないから、セレナが自由にして良いよ」


「僕も同意見!」


「私も別に自由にして良いわ」


「そう? それなら僕の考えで動くけど…良いの?」


「「「良い(ぜ)(わ)」」」


まぁ、ゼクトお兄ちゃん達は文句言わないみたいだから…


うん、好きにさせて貰おう。


だけど、その前に、もうおさまっているかな…


おさまっていると良いんだけど…


ハァ~ 帰ろう…ちょっと怖いけど。



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