第34話 獅子と薔薇の装備
僕は雑貨屋さんに寄って適当なポーションを2本買った。
そのまま路地に入り誰も居ないのを確認するとドラゴンウィングで空へ舞い上がり、そのまま森へ飛んで行く。
此処まで来れば大丈夫だ。
そのまま垂直におりた。
この辺りは森の結構な奥で空を見ると偶にワイバーンが飛んでいる。
僕にとってワイバーンは可愛らしい鳥さんみたいにしか思えないけど…普通の人にとっては脅威だから、まず来ないだろう。
まず、ポーションに僕の血を垂らして…と。
おおう、凄い金色に輝いている。
セレスお父さんが黄竜だからかな、なかなか綺麗だ。
これなら、普通のポーションとして飲んでくれそうだ。
一応『鑑定』よっと。
ゴッドドラゴンポーション(伝説級 粗悪品)
女神と神竜の血を引く存在の血が入ったポーション。
永続性ポーション。
薄まっているので粗悪品。
偽りの不老→偽りなので不老ではない。寿命が約600年に延びる
偽りの不死→害されなければ死なない、偽りなので害されれば死ぬ場合もある。大概の病気や怪我は自動修復可能だが頭部は復元不可。
年齢固定→寿命が尽きるまで今の容姿が固定される
精力増強
偽りの疲れ知らず→不眠不休で1か月は動ける。
まぁ、こんな物か。
イシュタスママやセレスお父さんが作れば神級…僕は未熟だから伝説級しか作れない。
仕方ない、我慢して貰うしかないな。
後は装備品兼ねる。
後は…
「竜化―――っ」
本来は僕もお父さんも変身の時に声を出さなくても良いんだけど。
カッコ良いからって声を出している。
まぁ良いや…
竜の姿になった僕は適当に数枚の鱗を落とした。
さて…此処から、何を作れば良いんだろうか?
う~ん。
エルザもフルールもタイプは違うけど、凄い美人なんだよな。
イメージが大切なんだよね。
まずはフルールからだ。
フルールは黒薔薇と呼ばれていたし、本当に薔薇が似合いそうだ。
色は黒が良い薔薇をモチーフにした軽装鎧兼服みたいな感じかな。
後は武器として薔薇をモチーフにした棘のある感じの鞭で柄を少しロッド風に…こんな感じかな。
『創造(クリエイト)劣化版』
これもイシュタスママみたいに上手く出来ないんだよね。
黒薔薇をモチーフにした漆黒の軽装鎧と同じく薔薇と棘をイメージした鞭が出来た…しかもこの鞭は鎧に収納できる。
後はどの位の出来かな。
『鑑定』
黒薔薇の聖竜鎧(伝説級)
竜公に連なる存在の鱗から作られた鎧。
女神の血も入っている為、神級の武器でなければ破壊不可。
聖剣の攻撃ですら傷つかない。
フルール専門鎧で他者は装備不可。
普段は指輪でフルールが必要とすれば一瞬で鎧になり装備される。
漆黒の薔薇鞭(伝説級)
竜公に連なる存在の鱗から作られた鞭。
女神の血も入っている為、神級の武器でなければ破壊不可。
聖剣に匹敵する攻撃力を持ち、その棘は自己再生する。
普段は同じく指輪に入っている。
やはり伝説級…イシュタスママに及ばない。
仕方ないな。
今度はエルザだ。
エルザのイメージって何だろう?
綺麗な獣?
セレスお父さんが言っていた、竜と対になる獣、虎。
そんなイメージかな?
それとも同じくセレスお父さんが言っていた獅子?
悩むな…まぁ良いや獅子の方が強そうだから獅子にしよう。
『創造(クリエイト)』
こんな物かな…金色で綺麗だ。
『鑑定』
獅子の聖竜鎧(伝説級)
竜公に連なる存在の鱗から作られた鎧。
女神の血も入っている為、神級の武器でなければ破壊不可。
聖剣の攻撃ですら傷つかない。
エルザ専門鎧で他者は装備不可。
普段は指輪でエルザが必要とすれば一瞬で鎧になり装備される。
黄金の獅子剣(伝説級)
竜公に連なる存在の鱗から作られた剣。
女神の血も入っている為、神級の武器でなければ破壊不可。
聖剣に匹敵する攻撃力を持ち自己再生能力を持つ。
普段は同じく指輪に入っている。
こんな感じかな…
今の僕じゃこの位の装備しか作れないけど。
この世界は平和だし、この位の装備があればきっと大丈夫だよね。
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