第7話 旅立ち
それからまた少し時が過ぎた。
私は重要な話があるのでセレナを除く全員に集まってもらった。
「良いですか? セレナの事ですが…そろそろ下界に行って貰い生活して貰おうと思っています」
「反対、セレスくんもそうよね」
「まだ12歳になったばかりだよセレナが可愛そうだ」
「セレナさん可哀そう、せめて15歳までおいてあげましょうよ」
「セレナちゃんはまだ子供なんです…もう暫く置いてあげて下さい」
「それでセレスはどう思う…」
「俺も静子の意見に賛成だ、せめてあと1年は手元におきたい」
相変わらずの親ばか…
「それで、黙っているけど…マリアーヌやフレイ、セシリアはどうなのかしら?」
「セレナは12歳、知識や能力は他の子とは桁違いに違いますわ…ですがここでは学べない多くの事が外にはありますから、旅ださせるべきですわ」
「12歳、あと3年で成人だ…そろそろ異性の友達だって必要だし、花嫁探しも必要だと思う、そろそろ独り立ちを考えた方が良いな」
「そうですね…『恋』をしり『友情』を知らないと人間的に成長できませんから悲しいですが手放すときです…此処には母親しか異性は居ませんから」
「どうですか…このままではセレナが親離れできなくなりますから、この際下界に送るべきです…なにも放り出すのではなく、そうですメルさんに預けたらいかがですか?」
「メル、あの子で大丈夫かしら?」
「サヨ…メルだってきっと成長しているからだい丈夫だよ」
「あの…もう魔王との戦いは終わり平和な世界…あそこ迄鍛えておいて…賢者がついてどうして不安なのですか? いい加減過保護すぎますよ」
「そうだ…確かに此処に居たらガールフレンド1人出来ない…将来の婚約者探しも含み下界に送る必要がある…送ってやろう、我が子を」
「「「「セレスがそう言うなら」」」」
「あれずるいですわ…我が子を案じる母親を装って」
「ハァ~よくやるよ」
「茶番ですね…何時もの」
「コホン…それでは明日、セレナを地上に送ります…良いですね」
「「「「「「「「はい」」」」」」」
◆◆◆
その日の夜から皆がセレナにべったりだ。
お別れの話をするのは俺だ。
「セレナ、話があるんだ」
「どうしたのお父さん」
「セレナは12歳だから、そろそろ旅に出て世界を知る必要がある、それに此処に居るのは全員が俺の妻だ…お前も15歳で成人大人の仲間入りする…色々な出会いをして恋人を作り…将来妻になる相手をだな…」
「それならゼクト兄さんから聞いたよ、下界には綺麗な人が沢山いるから、そろそろお嫁さん探しが必要だって」
「そうか、それで急な話だが…明日旅立って貰う事が決まったんだ…下界ではメルが面倒みてくれるから安心して良いよ…君にとっては姉弟になるのかな」
「メルさん…ゼクト兄さんの元お嫁さんだよね…解ったよ」
「それじゃぁ…」
「僕頑張るよ『母さん達みたいな素敵な嫁さん』探すから安心して、僕にも出来るかな」
「俺の自慢の息子だ、お前なら絶対に出来る」
「うん、僕頑張って母さん達みたいな素敵な花嫁探すから…」
「頑張れよ」
家族で過ごす最後の時間を過ごしセレナは旅立っていった。
◆◆◆
「安心して下さいね…神の子だからセレナは強いです…ですがもし死ぬような事になったら、冥界王バウワー経緯で此処に運ばれてきますから女神権限で復活させますから」
イシュタス…お前も充分過保護だよ…
※ ようやく、新章がスタートします。
今度の主人公はセレナです…果たしてどうなるかご期待下さい。
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