第215話 女神のSEX


飛竜艇を少し離れた場所に降ろして貰った。


俺が話すと、お祝いの話があり長くなりそうなので、セシリアに、ロスマン名誉教皇に通信水晶で連絡をとって貰った。


『きわめて重要な話がセレス様からあります』


それだけ伝えて貰った。


お祝いの言葉が始まりそうだったが…直ぐに伺うとだけ伝えてきって貰った。


本来、名誉教皇ともなれば世界一の貴人の筈だが…まぁ一応神だから問題はない…


多分、解決はしない、それでも女神に詳しいのは『教会』だ。


聞かずにはいられない。


本当なら、これから、静子達と再会して、ゼクトと酒を飲む…楽しい時間の筈だったのに…


しかし、俺の人生って次から次と問題が起きるよな…


平穏な人生って送れない物なのか…な。


◆◆◆


隠れるようにして此処コハネの教会に向かった。


そこにはロスマン名誉教皇、ロマーニ教皇、ローアン大司教が待っていた。


『きわめて重要な話』という事で人払いをしてくれたようだ。


「セレス様、この度はイシュタス様との婚約おめでとうございます…まさか此処迄…このロスマン」


「とうとう、この世界の主神になられて…このロマーニ教会と共に…」


「こんなめでたい日はありません、これからお祭りなどの…」


やはりこうなっていたか。


「感動している所すまない、女神や教義にこの世界で一番詳しい貴方達に聞きたい…」


「何でもお聞きください!このロスマン、若くして教会の教義書は全部読破しております…解らない事などございません」


「私とて教皇として長年、執務してきたのです、なんなりとどうぞ」


「お二人には劣りますがだてに大司教をしておりません、信者の質問に答えられるぬ、大司教はおりません」


それでも多分駄目だろうな。


「それじゃ、率直に聞きますが…女神イシュタス様は…その子作りってできるんでしょうか?」


「「「えっ」」」


この質問は想定外だったのか世界で有数の権力者の教皇様達が鼻水を垂らして驚いている。


「今、なんと言いました?」


「流石に聞き間違いですかな」


「いやぁ、耳が遠くなったのかな」


率直にいった方が良いか…


「め.が.みってSEX出来るんですかーーーっ!」



「セレス様、流石にそれは…」


「女神様に向かってそれは無い…」


「幾らなんでも」


「いえ…俺は女神イシュタス様…いやイシュタス様と結婚するんですよ? たしか女神教では子作りの行為は神聖視していますよね、それに結婚するなら初夜もあります…それなのにイシュタス様は処女神です…その言いたくないですが、女神教の原型が出来たのが800年以上前と考えたら800年以上処女だと言う事です…決して貶める訳じゃないのですが…どうして良いか解りません…それと俺の場合は正室、側室は設けておらず...王女も平民も全員同じ扱いなのですが…どうすれば良いのですか?」


流石は聖職者、しっかりした悩みにはちゃんと考えてくれる。


「それは、いや、確かに…セレス様にとっては切実な問題ですな」


「確かにイシュタス様は処女神…女神教の原型が出来たのは800年位前、ですがそれより前からいらした女神様ですから1000年以上、いえ、もしかしたらもっと昔からいらしたのかも知れません…」


「どう接して良いのか...言われて見れば切実な話ですな…ですが」



「流石に…神の下の事情までは…申し訳ございません…」


「お力にはなれそうもありません…」


「申し訳ない…それについては恐らく我々は考えてはいけない事だと思います…」


結局、何も結論は出なかった。


◆◆◆


俺がバウワー様に祈ると暗転して目の前にバウワー様が現れた。


俺はどうして良い物か聞いてみたが…


「知らぬ」


「ですが…」


「前にも少し話したが、そもそも、中位以下の竜は結婚などせずに、交尾をしても姻等の制度は無い…寿命が長いから永遠等の誓いは苦痛しかないからせぬ筈だ。 それに竜公レベルの高位の竜は長い年月で、まず生まれない…自分が如何にして生まれたのか考えて見るが良い」


確かに…俺は人間から竜公になった。


「それじゃ…」


「さっぱり解らぬ…そうだ、直接聞くのが早い…呼んでやろう!」


バウワー様が軽く手を振ると女神イシュタス様が現れた…


「なっ何事?!」


凄いなバウワー様、仮にも一神教の女神を一瞬で連れてくるなんて…


「バウワー…あらっセレス様、もしかして婚姻まで待ちきれずに会いにきて下さったのですか」


「うっ…」


流石に女神に向かって…初夜だの交尾だの聞きづらいな…


「いや、セレスがな、女神の交尾について知りたいと…」


「バウワー、それセクハラだわ…あっ」


「すみません…俺は元が人間だったので、何も知らなくて…女神様と結婚ってどうすれば良いのか…」


「そうね…確かにそうだわね、それじゃ、今しちゃおうか?」


「え~と…バウワー様の前ですよ…」


「気にしなくて良い」


「あの…」


「私に任せて…お姉さんが教えてあげる…」


そう言うとイシュタス様が俺の目を覗き込んできた。


凄く、綺麗な目…


えっ…


「あっ…あっあぁぁぁぁーー…なんだこれ…ハァハァ」


「ハァハァ…どうかな、ほら凄く気持ち良いでしょう? ハァハァ、私も久しぶりだから、駄目…感じすぎちゃう…ハァハァ、これで今回は終わり」


ただ見つめられただけで…体に凄い快感が走った。


まるで、全身を責められたような、体全部がまるで性感帯になったみたいに気持ちが良かった。


「これ…なんなんですか? 凄い快感が走りましたが…」


「うふふっ、これが女神のSEXよ! 女神は処女のまま性交が出来て、なんなら子供も産めるのよ…続きは、初夜で楽しみましょう…ね、流石に見つめあうだけじゃ味気ないから手を握ったり、キス位は…しても良いわ」


「え~とどう言う事ですか」


「高位の存在は、その過程をはぶけるのよ…」


イシュタス様の話では…高位になれば成程、SEXの過程が省かれていくのだとか…


結構生生しい。

天使:挿入のみで通常のSEX以上の快感、子作りが出来る。


下級神:お互いの体を触るのみでSEX以上の快感、子作りが出来る。


中級神:抱擁のみでSEX以上の快感、子作りが出来る


上級神:見つめあうだけでSEX以上の快感、子作りが出来る


そんな感じだ…


「凄いですね…」


「ええっ、だから私とセレスならお互いが見つめあって『子供が欲しい』そう思うだけで子供が作れるのよ…ちなみに子供はお腹じゃなく空間に現れるから、人間の妊娠とは少し違うわね」


「人間の物とは随分違うのですね…」


「そうね…人間の神は異種族であっても子作り出来るから…だけどセレス様は竜の神だから、私とセレス様の間に子供は出来ても…他の子との間には難しいかも」


そっちの問題があったか…


「…」


「そんな顔しないで、それも大丈夫よ!子作りは出来なくても、2人の遺伝子から『クリエイト』の魔法で作ってあげるから…これで全部解決よ…なかなか出来た嫁でしょう…」


嘘だろう…これで悩みの大半が片付いた…


「はい」


「それでねセレス様…マリッジブルーなのは解るけど…恥ずかしいから変な事聞かないで下さい」


「ごめん」


「今度から…そのそういう事は私に直に聞いて下さい…恥ずかしいから」


そう言うとイシュタス様は消えていった。


悩みは片付いたが此処からが本番だ。


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