第187話 リゾート③ 下着



流石に着いたばかりなので出かけるのはやめて、まったりとしている。


しかし…凄いな。


前世で言う外国人にしか見えないマリアーヌ達が浴衣を着ている姿が凄い。


大きな胸が協調され、この世界の女性は正座なんか慣れていないせいか、足を崩しているから太腿が見えていて、しょっちゅう足を動かしているから下着がチラチラと見えている。


それが、何とも言えず、下手な裸よりセクシーに見える。


マリアーヌやセシリアはまだ斜め座りをしているから良いが…フレイは俺の真似をして胡坐をかいているから、下着が丸見え状態だ。


「あの…マリアーヌ、セシリア、フレイ…その見えている」


「確かにはしたないと思いますわ。ですがこの畳というのと座布団、座椅子というのが良く解らないのですわ」


「すみません…汚い物を見せてしまって、ですがどう座るのが正しいのでしょうか?」


「私は…セレスの真似をしているんだけど?不味いのか…まぁ見えているけど気にしないよ」


確かに、この世界で畳なんてあるのは此処コハネ位だし…した事無い人間に正座は難しくて足が痺れて大変だよな。


さてどうするか?


「斜め座りで良いけど…気になるから少し、足を揃えてくれた方が良いかな」


やる事はちゃんともうやってはいるけど…これはまたこれでエロイ。


それに静子達と違い夜の生活は相手が王族だからかなり相手に会わせて淡泊にしているから…余計そう見えてしまう。


普段は清楚な服を着ているせいか…浴衣が凄くセクシーに見えてしまう。


「やはり、見苦しいですわね…すみませんですわ」


「ごめんなさい、気をつけるわ」


「はははっ流石に、おばさんの下着はきついよね!ごめん、ごめん」


はっきり言って、目の保養としか思えない。


しかし、元王族ともなると下着も凄い。


レースとかシルクとか解らないけど…


前世の下着と殆ど変わらない。


「嫌、皆美人だから…つい目で見てしまうし、顔が赤くなるよ。あと本当におばさんと言うのは辞めて欲しい。俺は本当に『美女』としか思っていないから」


「セレス様がそう言うなら、おばさんなんて言いませんわ。ですが、見たいなら幾らでも見て良いのですわ。夫婦なのですから…どうです? 王国はレース編みを名産にしていますから、その技法を使っていますから、良い下着だと思いますわ」


下着を見せる様にマリアーヌは浴衣の裾を捲ってみせた。


マリアーヌの下着は綺麗なピンクで凝ったレースに刺繍みたいな物が入っていて少し透けている。


それがまた凄くセクシーだ。


「聖教国は昔の転生者が考えた『シルク』に近い生地が名産です。私の下着はその生地で出来ています…どうですか、スベスベじゃないですか? 触り心地も凄く良いんですよ? 触ってみます?」


セシリアのは、薄紫でスベスベの触り心地の良さそうな下着だ。


前世なら、兎も角…この世界じゃこんな凄くセクシーな下着は見たことが無いな。


「私の国の生地は余り良く無いんだ。だから、こう言う下着の生地は他国からの輸入品なんだけどデザインと機能性には自信があるよ。動きやすい様にこんな感じにね」


そう言ってフレイが見せてきた下着は俗に言うTバック。


色が黒で、かなり際どい切れ込みで後ろなんてもう履いてない様に見える。


思わず、目が釘付けになる。


「凄いね」


顔が赤くなりそれしか言えなくなった。


「それで、セレス様はどの下着が好みなのですか?」


「やはり触り心地の良い、聖教国の物が、中身も含んで一番ですよね?」


「いいや、そんな物より帝国のこの機能性が良いのが一番だよな? 中身っていうなら、私は体も鍛えているから、お尻も一番引き締まっているからね」


「なにが引き締まっているのですか? そんな固そうなお尻よりも私のお尻の方が柔らくて、綺麗ですわ。勿論触り心地も良いですわよ」


「お尻って言うのなら、固くも無く大きくも無く、私のが一番綺麗だと思いますが?」



なんだか不味い雰囲気になって来た気がする。


不味い。


「それで、セレス様!誰の下着が一番ですの?」


「私のですよね?」


「私のだよね?」


「全員凄く魅力的で綺麗だよ」


「セレス様、1番と言うのは1人しか居ないのですわ」


「そうですよ!私が1番ですよね?」


「いや、私だよな!」


駄目だ…逃げられない。


しかも誰を選んでも、絶対に角が立つ。


ヤバいな。


「セレス様、早く選んで欲しいのですわ。私の物が一番ですわね」


「いいえ、私に決まっています」


「いいや私のだ!」


もう逃げられない。


考えろ俺…


あっ…シャロン…


シャロンが居た。


シャロンはマリアーヌの従者みたいな者だから付いて来ていたんだ。


これだ…


「シャロン…シャロンはどんな下着を履いているの?」


前世の記憶持ちの俺からしたら、いきなり女性の下着を聞くのは変態みたいで嫌だけど…この際仕方が無い!


「えっ、私ですか? セレス様、私のも見たいんですか? 私はディーラーでしたから、見られても良い様にこんな感じです…ストッキングは脱いじゃいましたけど…」


まだ浴衣に着替えて無く、ブラウスに黒いタイトスカート。


シャロンがスカートを捲ると下には赤い下着にガーターベルトが見えた。


「あくまで下着だけだけど…シャロン」


「「「えーっ…そんな」」」


これで取り敢えず…危機は去った。


シャロンがいてくれて助かった。


「ふふふっ私の勝ちですね! これでいよいよ私も寵愛を受けられるのでしょうか?」


「あくまで下着だけですわ。中身は関係ないですわね」


「そうね、あくまで布切れだけの競争ですね」


「そうそう、下着だけの話しだよ、なに勘違いしているのかな?」


「ええーっ、そんな…折角のチャンスだと思ったのに、そうだセレス様、偶には気分を変えて私に夜伽をさせるのは如何ですか?」


「シャロン下がって良いですわ」


「シャロン、さがりなさい…今は夫婦の時間ですから」


「そうそう…遠慮して欲しいな」


「そんな」


確かに、さっき助けて貰ったけど…ゴメン、涙目で見られても俺は助けられない。















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