第185話 リゾート①
「ここが、ロイヤル コハネ フォーシーズン ハワイアン プラチナホテル…凄いな!」
見た瞬間から度肝を抜かれた。
入り口には大きなソテツの木やヤシの木みたいな木が沢山あり、広大な芝生がある。
よく見ると違う木だが…どう見ても、前世で見たハワイを模したリゾート施設に近い気がする。
しかも…物凄く大きなお城の様な建物。
多分、あれがホテルか?
それの横にある透明なドーム状の建物、そちらへ矢印で大型プール、露天風呂と書いてある。
それ以外にも大きな建物があり、矢印でショッピングモールと書いてある。
どう見ても前世で見たドーム球場の数倍はある。
凄いな…それしか言えない。
それ以上に『異世界人』は凄いな…尤も過去の異世界人はこの世界に貢献していたから、こういう事が出来たのか。
しかし…コハネは半端ない。
前世に日本人の記憶を持つ俺には最高の場所じゃないか?
「本当に凄いですわね。流石最高のリゾートと呼ばれているだけありますわ」
「私は『元聖女』だから、こんな贅沢な所は初めてです」
「スゲーな此処、初めてきたけど、スケールが全然違うな」
王族2人+聖女なのに来たことが無いらしい、こういう高級リゾートなら普通は王族や貴族なら普通にきそうだが…
「元聖女のセシリアは兎も角、マリアーヌとフレイは王女だろう?普通に来ないのか?」
「うふふっ、わが国では王族は婚姻した相手と側仕え以外には肌を晒しませんわ…ですから今回みたいな貸し切り以外では来られませんわ」
「帝国はそう言うのは気にはしないけど、私は剣を振るっているのが好きだったから余り興味がなかったな。まさか此処迄の物ならもっと早く来ればよかったよ」
マリアーヌの言うように『王族』だから…そういうのもあるんだな。
「元聖女の私は救世をしていましたから、こういう贅沢には無縁でしたね」
確かにセシリアはマリアと違ってしっかりと聖女の仕事や教会の仕事をしていたから縁が無いのも解る。
「それじゃ行こうか?」
歩きはじめホテルに行くと…
「ようこそ、ロイヤル コハネ フォーシーズン ハワイアン プラチナホテルへ ちゅっ」
花で出来たレイを首から掛けられ南国風美女にほっぺにキスされた。
「セレス様ぁぁぁ、顔が赤いですわ」
「赤い顔していますね」
「赤いな」
傍で南国風美女が口を押さえて笑っている。
他の従業員も笑顔だが…
マリアーヌ、セシリア、フレイは笑っていない。
「まぁ良いじゃないか?取り敢えずは一旦ホテルに行くのかな?」
「そうですね、旅でお疲れでしょうから一旦お休みになられては如何でしょうか?」
「どうする?」
「そうですわね、確かに疲れましたわ、少し休みますか?」
「そうですね、私も少し疲れました」
「そうだな、少し休むか」
「それじゃ、案内してくれるか?」
「畏まりました」
静子や幼馴染とは付き合いが長い。
それに対してマリアーヌ達とは日が浅い。
この旅を通じて親睦を深めるのも良いかも知れない。
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