第170話 今日もまた楽しそうだ



昨日は本当に凄かった…結局、あの後も、はだけた浴衣の誘惑に負け続きをしてしまった。


やはり年上って凄く良い。


俺は前世持ちのせいか、女の子のキャピキャピした部分はあまり好きじゃない。


艶やかで、若い子には無い包容力に何とも言えない魅力がある。


きっと、同年代の子じゃ此処迄のめり込むことは無いと思う。


痒い所にに手が届き、大人の女性の魅力がある、彼女達だからこそ、此処迄はまるのかも知れない。


それに静子達は…この世界の俺にとっての初恋だから余計だ。


この魅力が解らない、この世界の人間は本当に勿体ないと思うな。


「う~ん…えっええええー――っ!」


俺が目を覚ますと4人が俺の顔を覗くように見ていた。


「おはようセレスくん」


「セレス、おはよう!」


「セレスさん、おはようございます!」


「セレスちゃんおはよう!」


「…あっおはよう!」


俺は竜公だから、本来は察知能力も研ぎ澄まされている。


だけど、静子達が傍に居ても俺は何も感じない。


ふぅ…心が完全にスルーしていているというか安全と判断しているんだろうな…それより、浴衣…凄い。


胸元も太腿も…セクシーすぎる。


「うふふっ、さっきから顔が赤いわね!セレスくん」


「セレス、どうして顔が赤いのかな?うふっ何処見ているのかなぁ~」


「セレスさん、昨日あんなにしたのに、まだしたいのかな?」


「セレスちゃん、うふふ元気ねぇーっ」


確かに、昨日はたっぷりしたよ…だけど俺、竜公だからスタミナはほぼ無限だし、本当は疲れも一切無いけど、手加減しないと不味いから、適度に切り上げて眠っただけだし。


今や睡眠はただの嗜好にしか過ぎない。


眠ると人間だった習慣のせいかスッキリするから眠るだけだ。


恐らくは年、下手したら10年単位位眠らなくてもこの体は何も問題ない。


逆に数十年、いや数百年でも寝ようと思えば眠れる。


兎も角、規格外な事は確かだ。


それは性欲も同じだ。


恐らく竜公だからかこれも半分嗜好に近い物に変わった様な気がする。


しないなら、全くしなくても構わない反面、する気になれば幾らでも出来る。


だけど…まぁ良いや。


「だけど、美人がそんなあられも無い姿で居たら…そうなるでしょう」


「「「「あらあら…」」」」


多分、受け入れてくれそうだが、これから朝食の時間だし、まだ数日は滞在する予定だから…止めておこう。


◆◆◆


凄いな、これもまた再現されているのか?


布団の再現も畳の再現も凄いけど…この朝食。


凄いな、昔の転移者や転生者。


焼き魚に味噌汁にお刺身に…これはワカサギの天ぷらか?


それに湯豆腐モドキに山菜がついている。


味噌汁の再現性が凄い…豆腐もしっかりと豆腐の味がする。


「セレスくん、朝から凄く豪華ね」


「セレス、これ和食って言うんだよね、作れるかな?」


「ハルカ、幾らセレスさんでもこれは無理よ」


「これが出来たらとんでもないわよハルカ」


う~ん、どうだろう?


作り方は前世でも自炊をしていたから、うろ覚えだけど解る。


だけど…問題は調味料が手に入るかどうかだな。


「食材と調味料があればどうにか出来るかも?」


「嘘…できるの? はぁ~どうりで料理馬鹿のカズマくんと仲が良い訳だ…今解ったわ」


「まぁね…だけど姉さん…あくまで調味料や食材が手に入ればの話だからね…多分手に入らないから無理だな」


「流石のセレスでも無理なんだ」


「そうだね…」


しかし、この朝食も凄く美味しい。


「ねぇ皆、行きたい所はある」


「「「「何処行こう(か)(かな)(しら)」」」」


今日もまた楽しそうだな。










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