第2話 別れたのち

ふぅ~ ちょっとした喪失感が俺を襲った。


俺は彼らを『愛していた』


だが、彼らが思っているような『愛』じゃない。


簡単に言うなら『父性』だ。


俺には彼らに言ってない事がある。


それは『俺が転生者』だという事だ。


別に勇者とか?そんな大したもんじゃない…前世の俺は42歳の親父だ。


その記憶が色濃く残っている。


商社勤めで妻と娘が居るエリートサラリーマン。


異世界じゃ全然役に立たないな。


もう転生して新しい生活を送っているんだから引き摺るなよ…そう言われそうだが、仕方ないだろう?


同い年の人間が子供にしか思えないんだから。


言い訳じゃないが、どうしても無理なんだ。


ああっ、認めるよ…俺はこの世界ではババコンだよ。


だが、この世界の男は俺からしたら『完全にロリコン』にしか思えない、17歳で年増扱い…日本だったらJK、未成年なんだよ、それが年増なんだ。


しかもだ、20代半ば以降はもう女として扱われないんだそうだ。


『実に勿体ない』


42歳のおっさんで死んで、この世界で14年…そんな俺からしたらやはり20代後半位じゃないと…恋愛対象にはならんのよ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る