大精霊
★
ロコは、五芒星の布の上に、また干しイチジクを並べ始めた。
今度は、干しイチジクだけでなく、
俺の持っていた
俺の血が必要らしく、ロコが小刀で指先を切り、荷物から取り出した小皿の上に血を垂らした。
ロコが小袋を開き、中から光る粉を血と一緒に指でかき混ぜる。
小皿の底で少量溜まっていた血が、光を帯びて輝き出した。
輝く血を小指ですくい取り、俺の額と、自分の額に点けると、残った血を祭壇の上に置いた拳大の
「新品でしたが無事
ロコが、祭壇の前に座り、自分の
「うむ」
俺が返事をすると、さっき
「エレクコンクタント ク ヒトヨヒトリキミセイレイサン カシノキワカバセイレイサン オチカラオカシカシカカシ ササゲコノミソウルダイソウル ダイダイオチカラオカシ カクリョウツリョトバリ ホトマタギ マタギカクシヨ……」
祭壇の
俺とロコの手のひらから
俺が上を見上げると、全ての木の葉影に目が
影の視線の先には、
気づくと、祭壇の
※大きさは
実に美しい
「大地の主格、大
ニャムスが、慌てて平伏をした。
何かたいへんな存在を呼び出したらしい。
大
見ている端から肉体を消しつつ、
大
「エレクコンクタント ク エレメタグランマッソセイレイサマ キレテルキレテルアラマホシキキンニクエレメタグランヘ オネガイカシコミカシコミ コノモノアラバクニクノブジンナリ ナオブメイドワスレオコマリコマリ ナニトゾオチカラオカシモカシソウルジェム ナニトゾナニトゾ……」
ロコが唱える
ニッと笑う大
大
風に乗り、大量の落ち葉が降り注いだ。
心なしか、周囲の木々から葉っぱが減っているような気がする。
まだ新緑の若葉が萌える季節には似つかない光景だ。
大
祭壇を見ると、大
呪術は成功したのだろうか?
少し息が上がったロコが目を開いた。
「ハァハァハァ……どうやら上手くいったようですね。大
大きな存在を呼び出すには、それに応じた
簡単な呪術では無かったようだ。
「ああ、大丈夫か?」
「はい、少し休めば大丈夫です。それより、その
「これだな」
俺が
名前を思い出せそうな気がする。
だが、一度名告った時は、全くこの世の物では無い発音だったのだ。うまく形になるイメージができない。
「どうもすぐには出てこないようだ」
「名無し様、あまり焦らないでください。
俺が上手く名前を思い出せないのを伝えると、ロコは気にするなと言ってきた。
「そう言うものか?」
「はい、
「解った」
俺達は、
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