それはきっと、主人公である純真すぎる「彼」を取り巻く環境と、向けられる目の厳しさに気付いているからでしょう。不器用な彼のラブコメかと思いきや、とある事情により繊細で純朴な心を持つ彼の、真面目な物語でした。そんな彼の心の支えとなる人との交流が、丁寧に描かれています。自分とは違う他者への思い遣り、それぞれの価値観について考えさせられる作品でした!
ボロアパートで一人寂しく誕生日を祝う帆地槍(ぽちやり)さんのちょっとコミカルな場面から始まるお話ですが、中盤から少し予想外の展開もありつつも、けして重くなりすぎず最後にはほっこりとできて優しい気持ちになれること請け合いです。
まず初めに、企画に参加していただきありがとうございます!この物語を読む機会をくださったこと、心から感謝します。「優しさ」「愛情」「当たり前」「普通」「幸せ」など、人それぞれの価値観の中で測られるそれらの難しさ、それを共有しあえる存在のありがたみ。そんな大切な何かに触れられる物語のように思いました。こんなにも優しい物語は初めて読みました。WEB小説の枠を超えて、多くの方に読んでほしいとさえ思いました。この物語が、多くの方に届きますように。
小さな都会の片隅の、ひとりぼっちの誰かさんの優しい恋物語です。主人公は若者とは言えず、タイトル通りの体の持ち主。ですが、一話を読んで「ふ~ん」で終わるのは勿体ない!読み進めると、主人公の境遇が分かってしんみりします。彼の両親が息子を愛し、将来を案じていたのが、簡潔な文章から読み取れます。ちょっと疲れたかな、という時には、こちらを読むことをオススメします。大切な人の優しさが、頭に浮かぶでしょう。