第31話 王都到着

魔狼との戦いから一夜明け、行商人と護衛の一行は早朝に出発した。


途中ようやく街道に合流し、安心して村に向けて進む。


一行は最初の村に昼頃に着くことができた。


その村は、元は小さな村だったが宿場になったことで発展したらしい。


村は強固な木の柵で囲われていて、旅行者のための宿屋、料理屋や雑貨屋があるという。


今日はここで一泊していくそうだ。


宿泊場所に向かうと一階が酒場で2階が宿屋という建物だった。


食事もそこですることになり、出てきた料理は深皿に入ったどろどろの液体と黒いパンだった。


「なんですか。これは」


その料理を見た僕は思わず声に出していた。


「ムースだ。食ったことねえのか?」


アーチボルトさんが教えてくれた。


「ムース?初めて見ました」


「雑穀や豆を形がなくなるまで煮詰めてどろどろにしたもんだ」


「なるほど」


食べてみたところ健康的な優しい味がした。どろどろのおかゆみたいなものかな。


食後、商人さんたちは仕事に向かった。


積み荷の一部を卸しに行くらしい。


僕たちは次の日の朝まで自由時間となった。


依頼人が確保した宿で過ごしてもいいし、道具や食料の補給をしてもいい。


キングフィッシャーのみなさんは補給をしたあと酒を飲むそうだ。


僕も誘われたが遠慮した。


この世界の酒を飲める年齢がどうなっているのか知らないけど、僕は飲みたいとは思わなかった。一応まだ18歳ですし。


僕は雑貨屋に向かい、ちょっと多めに保存食を買い込んだ。


超能力を使った戦闘はお腹が減るのかな。旅の移動のせいかもしれないけど。


その後、村をぶらぶら見学して宿に帰ってきた。木造の建物が多かった。


僕が泊まる部屋は狭い個室だった。


硬いベッドの上で魔狼レッドゴールドとの戦いを振り返ることにした。


魔狼との戦闘は全然だめだったな。防御ばかりで攻撃に移れなかった。

念動波は打つことはできたけど気合エネルギーを溜めて思いっきり打つことが出来なかったな。

出来たとしてもダメージを与えられたのだろうか。

それに突然の魔狼との戦いでポーションの準備を完全に忘れてたよ。

致命的な失敗になるとこだった。

いつ襲われてもいいように常にリュックを身に着けておかないと。

物理結界も全然耐えきれなかったな。気合が足りなかったのだろうか。

そもそも近接戦闘を想定していなかったよ。 

護衛の依頼なんだから、そうなって当たり前だよね。


反省後ポーション風呂に入ろうとしたが部屋にトイレがなかった。


トイレは一階の酒場にある。


入浴後のポーション球を浮かせたまま酒場に行くわけにはいかないので、ポーションを体に振りかけて寝た。



翌朝、次の村に向けて出発するため宿屋の前に集合した。


出発を前にアーチボルトが護衛のメンバーを前に注意を促した。


「次の村までの道のりが、この旅で一番危険な地域だ。王都までの道は複数あるが依頼人と再度話し合った結果、やはり最初に決めた最短の進路で行くことにした。盗賊や獣も増えてくる。みんな気を引き締めていくぞ」


「おおっ!」」」」「はい」


僕に言ってくれたんだろうけど、他のメンバーにも気合が入ったようだ。




村を出発して進んでいると日が暮れそうな時間になった。


そろそろ野営の場所を探していると斥候のガイさんが森の中に盗賊らしき連中がいると伝えに戻ってきた。


用心しながら進むと森の中からわらわらと木の棒や鎌を持った盗賊かどうか疑わしい集団が現れた。


(ずいぶん痩せているけど、盗賊なのかな)


森の中から出てきた集団は十数人いて、それでも殺気をみなぎらせていた。


「貴様らーっ。身ぐるみ置いてけぃ」「ぐぉらーっ。ぬっごろすぞっ」


盗賊たちが次々叫ぶ。


「セイジ。あいつらは俺たちがやる。お前ばかり戦わせるわけにはいかないからな」


アーチボルトさんは冷静だ。


「はい」


「依頼主を頼む。一応周りにも注意しててくれ」


「わかりました」


僕は荷馬車の御者台に座っている商人さんたちのそばに行き、周囲を警戒しながらキングフィッシャーの皆さんの戦いぶりを見守ることになった。


森の中から出てきた集団がじりじり近づいてきたが、先手を取ったのはキングフィッシャーの皆さんだった。


「うらぁーっ」


アーチボルトさんの雄たけびと共に集団の中に突っ込んでいく。


ザンッ。 「ぎゃーっ」


アーチボルトさんの一撃があっけなく決まった。


その後は一方的な戦いだった。アーチボルトさんたちとその集団では実力差がありすぎた。


人数差があったが全くその利を生かすこともなく、その集団は数を減らしていった。


キングフィッシャーの皆さんはそんな盗賊たちを容赦のなくぶっ倒していくので、途中で逃げ出していく者たちがいたほどだ。


数分後には凄惨な光景が広がていた。


僕はただただ茫然とその戦いを見ていた。


全身血まみれのアーチボルトさんが戻ってきた。


「たぶん。逃げ出した元農民たちだろうな。道を片付けるから手伝ってくれ」


僕は言われるまま作業を手伝った。




片付けが終わり僕たちは野営地を目指し出発した。


アーチボルトさんが言うには少数の旅人はああいう集団によく狙われるという。


護衛依頼を受けるとこういう事態に遭遇するのか。


一人なら逃げればいいけど、護衛だと依頼人を守るために戦わないといけない。


戦う覚悟がないと護衛依頼を受けちゃいけない。


肝に銘じないとね。


その後、何とか日が暮れる前に野営地にたどり着くことが出来た。


夜の見張り番の時、狼の遠吠えがずっと聞こえていた。



次の日、幅の狭い道を移動中、前方から行商らしき荷馬車がやってきた。


見ると荷馬車一台で僕たちと同じように護衛を雇っていた。


(ずいぶんボロボロの荷馬車だな)


その荷馬車とかなり接近したとき、商人のイワンさんが小声で護衛の冒険者に向けて警告をしてきた。


「気を付けてください。商人ではありません」


僕たちは一気に緊張感が高まった。


アーチボルトさんが仲間に手でサインを送っていた。


僕にも視線を合わせて依頼人さんをチラリと見た。


(なるほど、僕が依頼人さんを守るんですね)


キングフィッシャーの皆さんがゆっくり相手の荷馬車の方に移動を始めた。


僕も依頼人さんの近くに寄った。


ピリピリした雰囲気の中、すれ違いざまに対向の荷台から男たちが飛び出してきて襲ってきた。


「おらぁ。お前ら皆殺しだぁ。ぶふぉっ」


直後、叫んでた男が吹っ飛んだ。


僕は取り合えず、念動波をぶっ放しておいた。


先手を取ったつもりが気勢をそがれ、相手の動きが鈍った。


「ごらぁ。お前らがやられるんだよぉ」


アーチボルトさんの怒声がさらに追い打ちをかける。


僕は依頼人を守りながら念動波でキングフィッシャーの皆さんの援護をすることにした。


あっという間に盗賊たちを鎮圧することができた。


キングフィッシャーの皆さん強いんだな。


盗賊たちの荷馬車を調べたが金目の物は何もなかった。


「しけた連中だな。金を持って襲って来いってんだよ」


アーチボルトさんが後片付けをしながら盗賊たちに文句を言っていた。


お馬さんだけ頂いた。次の村で売り払うそうだ。


休憩場所に移動したとき、商人さんたちがなぜ盗賊の偽造に気付いたかの理由を少し教えてくれた。


「荷馬車がすれ違う時、挨拶がてら商人だけがわかる秘密の符号を送りあうんですよ。その符号は秘密ですがね」


「なるほど。自衛のためにいろいろしてるんですね。その符号が漏れたりしないんですか?」


「そうですね。その可能性がないとは言えませんが他にもいろいろありますので。それに商人ギルドの結束は固いのですよ」


「そうなんですね」


その場所では負傷者の治療も行った。


残念ながら無傷とまではいかなかったが、幸運なことに重症者は出なかった。


キングフィッシャーの皆さんは、盗賊との戦闘で受けた傷を薬草を入れた強い酒をぶっかけて治していた。


アーチボルトさんが「俺の秘蔵の酒が・・・」と、さめざめと泣いていた。


それはさておき、薬草が入っているらしいから、消毒だけではなく治癒も可能なのだろう。


気になることがある。


大怪我をしたらどうしていたのだろうか。ということだ。


あのお酒で治るのかな。それにポーションは持っていないのだろうか。


第4級の冒険者であるアーチボルトさんたちが持っていない。もしくは気軽に使えないとなるとポーションは貴重なのかもしれない。


僕の持っているポーションがどの程度の傷を治せるのかわからないけど、彼らが怪我をしたら使うことになっていただろう。


そうなったとき、彼らはどういった反応を示すのだろうか。


そういえば、ポーションってどこで売っているのかな。


冒険者ギルドの雑貨屋にはなかったとは思うけど。


そもそも僕はポーションを買う必要がないし、無駄に忙しかったから見落としていたのかもしれない。


ポーション用の薬草依頼は確かあったはずだから、普通に作られていると思うんだけど。


ポーションを作っているのは錬金術師ギルドなのかな?それとも魔術師ギルド?

はたまた薬剤師ギルドとかあるのかな?


王都に着いたらいろいろ調べてみよう。


治療も終わり王都に向けて再び出発。


その後は盗賊に襲われることなく野営地に着くことができた。


その夜、狼の群れが僕たちを出迎えてくれた。


狼の群れと戦うときは、僕が狼を念動波でぶっ飛ばし、キングフィッシャーの皆さんがとどめを刺すという連携が出来上がった。


そんな怒涛の三日間を何とかみんな無事にやり過ごすことができた。


「大けがの人が出なかったのは、盗賊たちの中に野盗化した傭兵などの強者がいなかったからだ。運が良かった」と疲れ果てたアーチボルトさんがしみじみ言っていた。



なんだかんだあったが無事に二つ目の村に着くことが出来た。


最初の村より規模が大きかった。


王都に近づいた感じがする。


村に着いたのは夕方だったので、そのまま料理屋に向かった。


出てきた料理は、またもや見たことないものだった。


「ポリッジって言うんだよ」


早速アーチボルトさんが教えてくれた。


「ポリッジですか」


「ああ。これも雑穀が材料だ。それを乳で煮込んだ料理だな」


「なるほど。それに魚の干物と茶色いパンですか」


「ええ。この村では近くの湖で魚の養殖をしているのですよ。鯉やニジマスなどです」


今度は商人さんが教えてくれた。


「へえ。養殖ですか」


「ほう。養殖をご存じで?教養がお有りですな」


「言葉を知っているだけです。見たことはありません」


「そうですか。ところでセイジさんは王都に着いた後いかがいたしますので?グリーンウイロウに戻られるのですか?」


「いえ。考えてないですけど、しばらく王都に滞在しようかと思っています」


「そうですか。キングフィッシャーの皆さんはいかがですかな?」


「俺たちは領都ウイロウまで戻るぜ。護衛依頼がすぐ見つかるといいんだが」


「なるほど。ウイロウ行きならすぐ見つかるでしょう。栄えてますからね」


「だといいな。あんたらはどうするんだ?」


アーチボルトさんが商人さんに話を振った。


「私たちも未定ですな。東の塩の街まで塩を買い付けに行くか。それとも西の国に砂糖を買い付けに行くか思案中です」


「そうですね。私たちは下っ端行商人ですから上の指示に従うだけですよ」


(砂糖!西の国!)


情報収集しなくては。


「西の国って名前は何と言うんですか?」


「ご存じない?」


「はい」


「さすがに俺達でも知ってるぜ。もっと勉強しろよ、若者よ。がはは」


「はい。まだまだ知らないことばかりです」


「西の国はゴールドブルー帝国といって農業が盛んな国です。砂糖は帝国南部の温かいところで栽培されていますね」


「どんな植物から取れるんですか?」


「サトウキビと言う植物らしいですよ。最近この国の商人にも知られるようになりましてね」


サトウキビか。地球と同じなのだろうか。そもそもこの世界の言葉をどの程度正確に翻訳してくれてるのかな。


「サトウキビですか」


「ご存じでしたか?」


「おそらく。昔食べた物と同じかどうかわかりませんが」


「へえ。セイジよく知ってたな。俺らも勉強しないとな。がはは」


「王国の南では栽培できないんですか?」


「王国の南は山脈でふさがれてて寒いんですよ。帝国は王国より国土がかなり広くて 、北と南で海に接しています」


「あれ?地理はどうなってるんですか?」


「帝国のさらに西には山脈をはさんで獣人の国が二つあって半島になっているんです」


「なるほど。ぐるりと回って海があるんですね。それで帝国はほかにどんな特徴があるんですか?」


「帝国騎士団の強さが有名ですね」


「騎士団がですか?」


「ええ。魔族の国と長い間争っているため、周辺国の中で随一の強さを誇っております。冒険者も突出した人物こそいませんが強者ぞろいのようです」


「魔族ですか」


姫様が名前を挙げてた。


「ええ。ゴールドブルー帝国と海を隔てた島に住んでいるとか。誰も行ったことがなくてどんな場所か知られていません」


「へえ。海を渡って来るんですか。船か何かですか?」


「いえ。海は魔獣の住処すみかでして船では無理ですね」


「ではどうやって来るんですか?」


「ダンジョンですよ」


「ダンジョン?」


「はい。その二つの国は海底にある地下ダンジョンで繋がっておるようです」


「はー。ものすごい大きなダンジョンなんですね」


「はい。そのダンジョンのなかで両者が、まあダンジョンにいる魔獣もですが、争っているようでいまのところ一進一退で膠着こうちゃく状態のようですな」


アーチボルトさんが話に加わってくれた。


「俺らも依頼で一回だけゴールドブルー帝国に行ったことあるぜ」


「そうなんですか」


「ああ。護衛依頼でな。王国と帝国の間には鬼人族の住む大秘境があるんだが、帝国とはその大秘境の下の南西で国境を接してるんだ。そこにある帝国の国境沿いの街まで行ったことあるんだ」


鬼人族?初めて聞く名だな。


「帝国までの距離は結構あるんですか?」


「ああ。ここからだとかなりあるな。そういえば帝国と言えばゴブリンだな」


「あれは厄介だったな」「弱いけど集団で襲ってくるからな」「だな」


ゴブリンいるのか。


「ゴブリンですか。王国にもいるんですか?見たことないですけど」


「いねえぞ。いても狼が食っちまうだろうしな。それに王国は冬が厳しいからな」


「あいつら裸だもんな」「そうだな。ぎゃはは」


「昔は帝国にもいなかったらしいが、近年どこからかあふれ出して一気に繁殖して広まったらしいぞ」


「そうなんですか」


その後も会話が続き、料理を食べ終わったところでお開きとなった。


「商人さんとキングフィッシャーのみなさんのお話、大変勉強になりました。

ありがとうございました」


「いえいえ。私どもも優秀な冒険者さん達とお話しできて光栄です」


「がはは。いいってことよ」


店を出た後キングフィッシャーの皆さんは酒場に向かったが、商人さんたちと僕は 宿屋に向かった。


立ち寄った村の宿は2か所とも簡素な部屋だったが、建物にトイレがあるだけましだった。


内心スライムが入った桶を出されるんじゃないかと冷や冷やしていた。


そういえば、今まで僕が泊まった宿は3か所ともお風呂がなかった。


冒険者ギルドには魔道具の灯りが設置されてたから、水が出てくる魔道具があってもよさそうなのに。


王都にはあるのかな。


早くホットポーション風呂につかりたい。


明日の朝いよいよ王都へ向けて出発だ。


二つ目の村から王都まで一日で着くそうだ。



日の出とともに村を出発して街道を進み、小さな森を抜けしばらく進むと石畳の道が始まった。


王都にかなり近づいたようだ。


そのおかげか盗賊や獣に襲われることも少なくなった。


道中は農地と草原という代り映えのない景色がずっと続いていた。


小さな森すら見なくなった。


広大な農地の間を荷馬車とともに歩いていると、僕の視線の遥か先に巨大な都市が出現した。



しばらく進むと王都を囲む立派な城壁が見えてきた。


アーチボルトさんが僕の横にやってきて話しかけてきた


「もうすぐ終わりだな。どうだった。初めての護衛依頼は」


「みなさんのおかげでなんとか出来たような気がします。護衛での旅の仕方とかパーティーの動き方とか役割分担とかいろいろ勉強になりました」


「そうか。そういってくれると嬉しいぜ。パーティーは連携が重要だからな。信頼できなる仲間じゃないと危険な状況を乗り越えられない。俺達の方もセイジがいてくれたおかげで助かったよ。とくに魔狼の時はな」


「いえいえ。皆さんの的確な指示のおかげです。僕は時間稼ぎをしただけですから」


「それが重要なんだ。ところでセイジはソロで活動するのか?」


「はい。今のところそう考えてます」


「ソロだとあまり護衛依頼は受けないと思うが、護衛依頼は数が多いからな。旅の移動のついでにこなせるし、今回の経験がいつか役に立つだろう」


「はい。他の冒険者の方々と行動を共にするのも初めてだったので、とても成長できた旅でした」


「そうか。もしパーティーを組むことがあったなら慎重に選べよ。命に直結するぞ」


「はい。皆さんのパーティーを参考にさせていただきます」


「何言ってんだ。俺らみたいなギリギリの第4級パーティーじゃなくてもっと上の連中を参考にするんだな。俺らは連携には自信があるが強さに関しては全然だぞ」


「そうなんですか?」


「そうなんだよ。王都には王国最強のパーティーがいるぞ。王都を拠点にしているから運が良ければどこかで会えるかもな」


「王国最強。第1級ですか」内のひとつ


「ああ。王国に5つある国家級クランの内のひとつである『ユニオン』に所属する冒険者パーティー『レッドビーク』だ」


「レッドビークですか」


「お。正門が見えてきたぞ。門を通過したら王都冒険者ギルドで護衛依頼完了手続きをするぞ」


「はい」


王都には昼過ぎにたどり着くことができた。


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