好きだから
――あれから、俺は家に帰った。
ぼうっとした頭で日常を過ごし、聖のことばかり考えていた。
まずい……本業のVTuberの仕事に身が入らない。
俺はどうしちゃったんだろう。
なんでこんなことに……。
別に悪い事ではないけど、悪い事をした気分になった。
聖からのラインは――あった。
聖:今日はごめんね
柚菜:なに言ってる。俺が悪かった
聖:ううん、嬉しかったよ
柚菜:そ、そうか。今日も配信見に来るか?
聖:うん。いつもみたいに応援する
柚菜:分かった。待ってるぞ
ラインを止め、俺は配信を開始。
すると、MAHOがいつものように暴走を始めていた。ありえないほどのスパチャの嵐。これでは本当に
ゲーム配信を続けていく。
今日も多くの
そうして配信は無事に終わった。
* * *
次の日。
家を出ていつもの通学路。
聖が待っていた。
「おはよ、聖……いや、
俺がそう呼ぶと、万穂は驚いていた。びっくりして、涙を流していた。名前で呼ばれたのがよっぽど嬉しかったらしい。
「柚菜、昨日からどうしちゃったの!?」
「まあ、俺も少しは聖を理解し始めたってところかな」
「そうなんだ。そっか、うん。じゃあ、手を繋いで学校へ行こう」
「仕方ないな、聖」
「あー! 聖って言ったー。さっきみたいに名前で呼んでよ」
「だめだ。今のは一度限定なんだ」
「えー! なにそれー!」
そう、俺はからかうつもりで名前を呼んだのだ。
今日も騒がしい一日となりそうだな。
学業とVTuber、そして、聖との生活。これからもずっと続く。だって、俺は聖が好きだから。
※あとがき
以上で完結です。
ここまで応援ありがとうございました!
短い文字数で息抜きに書いていた作品ですが、思ったよりも評価なども貰えて嬉しかったです。また、マイペースに執筆できたので非常にやりやすかったです。またこういう文字数控えめの投稿もしていこうと思います。
現在『百合なVTuber』はコンテスト応募もしていますので、もし気に入っていただけた場合は応援をしていだけると嬉しいです。賞を取れればASMR化するかもしれません!?
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!
百合なVTuber 桜井正宗 @hana6hana
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
同じコレクションの次の小説
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます