第2話【ニートクイーン】

 僕は学校に到着し校門を通ると、


「明人君、こっちだよ♪」

「明人君おはようございます」

「おはよう」


 校庭で手を振っている女子とニコニコしてる女子が僕に挨拶された。


「2人ともおはよう」


 軽く手を上げて、この子達は名前は姉は加藤留美[かとうるみ]、妹は加藤久美[かとうくみ]の双子の姉妹で僕の関係は従姉妹で、姉は茶髪でポニーテールをしてニコニコしてる雰囲気で優しいそうで母性的なイメージで、スタイルも良く胸もリンゴ並みで、妹は茶髪でショートカットして目つきがきつく怒ってる様なイメージで、スタイルは身長は姉とあんまり変わらないが、胸が姉よりもなくほぼ平らで、以前にどこの天災を起こす人物が、久美ちゃんの胸の事を洗濯板と言ってキレて釘バット殴られたので、スタイルは言うのはNGである。


 にっこりと留美は僕をみて、


「あのね、久美はさっき来た子に女の子に明人君が惚れないか心配してたのよ♪」

「え?」

「お姉ちゃん、それ言っちゃダメ!」


 慌てて久美は割って入った。


(それって・・・さっきのメイドさんかな?)


 考え込む姿勢で僕はさっきの桜道の金髪のメイドさんをイメージしてメイド服の露出が高く揺れた胸を顔をちょっと赤くして、その様子に留美ちゃんはいたずらぽい口調で、


「ああ、明人君もその子に興味あるだ~♪」

「これは浮気だ♪」

「そうなの!」

「ち、違うよ!」


 心配な顔でウルウルした目で久美ちゃんは僕に詰め寄って、慌てて否定した。


(浮気って・・・僕は誰も付き合ってないよ!)


 その時、校門前に1台の高級車が止まり、運転士がおり後部座席のドアを開けて、スミレ色の髪のセミショートの繊細く美しい顔立ちでスタイルは久美ちゃんと同じような平らでお嬢様の風格の美少女が、車から学校の方に歩いて周りの生徒達も足を止めた。そして僕達の横を通りチラと僕とこの美少女と目が合い足を止めた。


「え?」

「明人君、知り合い?」

「いや、初対面だよ」


 留美に聞かれて僕は素直に答えた。


「?」


 その美少女から何やら小声で僕に言ってるみたいだが、小声なので聞き取れなかった。


 そして美少女は僕の制服を掴み引っ張り顔を近づいて、少女と思える力で強引な様子に周りの生徒達も留美と久美もあっけに取られて、


「!?」

「もう一度聞きます。貴方の名前は?」


 この美少女の僕の印象は正直に可愛かった。

 美少女は僕の名前を聞いてきた。


「・・か、川森明人」

「そう」

「あいた!」


 ここは素直に答えて、美少女は手を放し僕は尻餅を付いた。


「明人君、大丈夫」

「うん」

「あんたは何者よ!」


 直ぐに留美は僕に声をかけて頷いて、久美は怒っていた。


「部外者は関係ないから、黙ってなさい!」

「アンタ、その態度はなによ!」

「久美、落ち着いて!」

「お姉ちゃん、止めないで・・・私はこの世間知らずに世の中のルールを・・」


 美少女は久美を相手にせずに、久美はその態度に苛立ち頬を叩こうとしたが、留美ちゃんは慌てて後ろから久美ちゃんの手を止めズルズルと後ろに引っ張った。


 今度はじーと僕の顔を美少女はしゃがみ込み見てきた。


「・・・なに?」

「決めましたわ!」

「明人、今から私[わたくし]と結婚しなさい♪これは命令よ♪」

「は!?」

「拒否権は無効よ♪」

「なにー!?」


 可愛らしくウインクをして美少女は指をさして告げて、意味が分からず僕は啞然として、留美や久美や周りの生徒達も驚きの顔になった。

 そりゃそうだ、普通は付き合ってうまくいけば結婚なのにその過程をすっ飛ばして、この美少女はいきなり初対面で突然結婚をしろと言ってるのだから。


 尻餅をついたまま僕は逃げ腰で後ろに下がるが、


「あら、明人は私[わたくし]では不満なのかしら?」


 美少女はまるで肉食動物が獲物を襲う感じで僕の逃げ腰に合わし近づいて、わざと美少女は唇を重ねようとし、僕の唇を奪うばわれそうになった。


 その時・・・


「ははは、たいへんだ!」

「中学まで学校に行かなかったニートクイーンが明人君をいじめてるぞ!」


 腕を組んで眼鏡をかけ大笑いして、あの天災を呼ぶ問題児がここに来た。

 

 その問題児の言葉に周りの生徒達もざわついた。


「ニートクイーン?」

「あの子、ニートなのか?」

「えー」

「うそー」

「中学までって、マジかよ!」

「・・・・」

「!?」


 無言で美少女は立ち上がり、僕と周りの生徒達も何かを感じ黙った。

 理由は明らかに美少女の雰囲気が変わり体感温度が10℃ぐらい下がった気がしたからだ。

 そして大笑いしてる真一郎の目の前に立ち、


「ねえ、真君?」

「なんだ?」

「・・・どうして、真君は邪魔するのかな?」

「ははは、邪魔って・・・え?」


 静かな美少女に真一郎は笑うのを止めて、


「あ・・エルダーさん、もしかして怒ってる?」

「さあ♪どっちだろう♪」


 冷えた口調で美少女のエルダーは口は笑ってるが明らかに目は笑っていなかった。

 恐怖を感じて、


「まて!」

「天才的な僕とニートのエルダーとは話し合えば、わかりあえるはずだ!」

「・・・それは無理かな?」


 この真一郎の言葉に更に油が入り、周りの生徒達もこの場にいると危険を感じて逃げ出して、僕は留美ちゃんと久美ちゃんに手を引っ張られてこの場を離れた。


「話せば分かるよな!」

「わからないわ・・・きっと一生無理だと思うから、さようなら♪」


 必死の真一郎の訴えも虚しく終わろうとした。

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