第14話 冒険の始まり?

「私たちの今後の計画を話してあげる」

ルナは持っていたテーブルに地図を広げながら言った。

「私たちが今いるところはジフラン神国にあるラシオンというところにある。

そしてここを見ると、生命の端という場所があるんだけど、そこにある迷宮で私たちが見つけるべき武器がある。

この武器を確保するのが私たちの初目標だ」



ジフラン神国は、人族が作った統一国家で、もともとルイゼン帝国、バチカン皇国、コルセン公国に分かれていた3つの国が、マイン族に対応するために統合したものだった。

現在は統合されてから長い歳月が経ったため、事実上3国の国民はお互いが同じ国の国民という一つのアイデンティティを持っている。



「しかしこの計画には非常に大きな問題がある」

「何の問題?」

「私たちは今、お金がない。

つまり迷宮を攻略する武器を買うお金がないということだ。

それで私たちが最初にしなければならないことはまさにお金を稼ぐことだ!」

どんなにおおげさな計画を持っていたとしてもお金がなければすべてがむなしいものだった。

「じゃあ、お金は何で稼ぐの?」

「こういう時に勇者が登場するんだよ。

冒険家になるんだ。

アポロンは治癒を担当して、サトネは攻撃を担当するんだよ。

そして私は攻撃できないからサトネと君に武術と魔法を教えてあげる」

「冒険家け…

どれくらいしなければならないの?」

「それも未定だ。 少なくとも装備はすべてそろわなければならない。

生命の端てに行く道も険しいが、迷宮にある武器を勝ち取ることはもっと難しいだろう。

ちなみにアポロン、死ぬ覚悟をしなければならない」

「私が死ぬこともあるということは生命体ではないという話だと聞こえるね」

「そうだよ、生き物じゃない。 創造神ウラノスが作った守護神だ。

だから神も殺すことができるし、お前も破壊することができる」



「で、冒険家はどうなるの?」

「それじゃ、みんな一緒に冒険家ギルドに行こう」

みんな立って旅館を出て冒険家ギルドに行った。

「冒険家ギルドへようこそ!」

冒険家ギルドの受付担当が彼らを歓迎した。

ジフラン神国の国民の約50%が冒険家出身であることを考えれば冒険家ギルドの影響力と財力は莫大だとも言える。

それを証明するかのように冒険家ギルドは途方もない規模の建物で成り立っていた。

「どんなご用件でいらっしゃいましたか」

受付担当は彼らに近づいてきた。

「ああ、冒険家登録したくて来ました。

どうすればいいのか、手伝っていただけますか」

「当然可能です。 それでは私について来るようにしてください」



受付担当は彼らを親切に相談室に案内した。

「どんな冒険家に登録しに来られたんですか」

「どんな冒険家というのはどういう意味ですか」

受付担当の質問に戸惑いながら、ルナが聞いた。

「一般の冒険家なのか、専門の冒険家なのかを意味します。

知らないのを見ると、一般の冒険家登録のようですね」

「では、一般と専門の違いを教えていただけますか」

「手数料の差だと簡単に申し上げることができます。

ご存知のようにジープラは神国の国民の50%は冒険家出身なので、冒険家は経歴や学歴、身分を要求しません。

しかし、冒険家だけを仕事にしたい方のために、専門ということでバラバラに分離して互いに親睦活動や手数料減価などの支援をしています。

ですが、専門冒険家になるためには、実技試験にパスしなければならず、ランクアップ時もランク目標を達成した後に、また試験にパスすることができます。

理解できましたか」

「はい、理解できました。 じゃあ一般にします」

「わかりました。 もし他に気になる点はありませんか」



「それではもう一つ質問します。

ランクアップはどのように行われますか?」

「まず冒険家登録が終わると、冒険家ギルド発行の正式ライセンスが出てきます。

このライセンスカードは今後、ご本人の冒険家としての活動をすべて記録し、ギルドへ配信されます。

総合点数が次のランクアップが可能な点数台に達したら、ギルドでランクアップ申請をしてください。

では、ギルドで総合点数の妥当性チェックをし、ランクアップ承認が出たらライセンスカードに自動的にランクアップが適用されます。

それからランクはFからAまであり、専門冒険家の場合はさらにS級とR級があります。

ランクが高いほど手数料が下がります。

参考までに、本人ランクの最大2段階上までクエストの受け入れが可能で、1段階上は点数が1.2倍加算され、2段階上は点数が1.5に加算されて計算されることになります。

理解がよくできましたか」

「ああ、はい。 ありがとうございます」

「それでは冒険家申し込み契約書をご用意いたします。

隣にいらっしゃるお2人も、 みんな申請されるんですよね?」

「はい、全員申請します」

「わかりました。 それではしばらくお待ちください」



受付担当は契約書の準備のため相談室を出た。

「冒険家って、思ったより複雑だね」

ルナは緊張が解けて話した。

受付担当が契約書を持って戻ってきた。

「契約書とパーティを結成すると思ったので、パーティ結成の申込書も持ってきました」

受付の担当者は彼らに契約書を見せながら詳細に説明してくれた。

「契約書にサインすると、すぐに冒険家として登録が完了します。 そして冒険家パーティー結成申請書も、今すぐ提出していただければ私がすぐ処理いたします」

3人とも契約書にサインした。

契約書を持って行った受付担当がすぐに戻ってきて冒険家ライセンスを与えた。

「これが冒険家ライセンスで、失くしてはいけないのでよく管理してください。

冒険家パーティー結成申込書も作成済みでしょうか」

申込書に記入した彼らは受付担当に渡した。

「ありがとうございます。 それではしばらくお待ちください」

受付担当は申込書を持って再び出て行った。



「もうパーティーの申し込みさえ終われば、すぐに始められるね」

ライセンスを見つめていたルナが言った。

「それでは待ちながら、何かできるクエストはないか見てみようか」

ライセンスカードにはランクを含む現在受諾可能なクエストリストも見ることができた。

ルナはクエストを見ながら、お金になりそうなものを探した。

「私たちランクが低くて思ったよりお金になることがないね」

ルナは2段階上のランククエストを調べた。

クエストを調べていたルナに目立つクエストが一つあった。

「Dランククエスト:ミニドラゴン討伐か…」

サトネ、できる?」

ルナはミニドラゴン討伐を完了すると手数料込みで10金貨ということに大きな関心を持った。



サトネが話す前に受付担当が帰ってきた。

「正常に処理がすべて終わりました。

まもなくライセンスカードでパーティーメンバーの確認が可能となります。

そして今日からすぐに活動可能で、ライセンスカードでクエストを確認して 受諾してください。

クエストを完了するとギルド所属の後処理部署で討伐完了した材料を持っていくことになり、ライセンスカードに報酬がすぐに積み立てられます。

ライセンスカードを利用した商品の購入も可能です。

じゃあ、これからの武運を祈って 僕はこの辺で終わりたいと思います」

受付はすぐに相談室を出て行った。

相談室に残ることになったルナ、サトネとフジヒロも荷物を取りまとめて出てきた。



「それでは私たちも出発だ!」

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