第5話 製造

カノープスの神聖魔法で彼らは簡単に戻ってきた。

彼らはベテルゲウスの豪邸に戻り、本を開けた。

本を開いてみると、本の目次を見ることができた。


-目次-

-材料-

-製造法-


本の内容は簡単に構成されていた。

彼らはまず材料の内容を見た。

神を殺すことのできる武器の材料は何でも使うことができた。

「とりあえず、一応手に入れるのが難しい材料ではないから幸いだね」

材料に関する内容の1つがベテルゲウスの目についた。


*地初石ジクランティウムを利用すれば、神の力を吸収することが可能だ。


神の力を吸収…

ベテルゲウスはその文章を見て戦慄を覚えた。

もし、ベテルゲウスが地初石ジクランティウムで作った武器を利用してヘリウスを殺すことに成功すれば、ヘリウスの力は自分のものになるからだ。

それはつまり自分がこの世界の主になることも可能だということを意味した。



ベテルゲウスは他の神々が見る前に急いで別のページにめくる。

「じゃあ製法を見てみよう」

ベテルゲウスは急いで製造法のあるところにめくった。

彼らは製造法の内容を見て笑い出した。

神を殺す武器を作る方法が単純だったからだ。



「ただ、私たちの血があればいいなんて···

神をこんなにたやすく殺すことができるのか」

甚だしくは神の等級が高いほどもっと強いということも分かるようになった。

「それでは各自の血で計5本の短剣を作ろう。

それでは剣を作ってからまた集まるようにしよう」

5人の神は製造法を知った後全員解散した。



みんなが出て行った会議場に、 ベテルゲウス一人が笑いながら話した。

「ヘリウス、君の力は僕が吸収してやる」

ベテルゲウスは欲望に満ちた顔で笑った。



ベテルゲウスは顔色をうかがいながら、神々がどのような材料で作るのかを調べた。

「デネボラ様、頼んだ他の神様が、どんな材料で作るのかについて調査した資料です」

ベテルゲウスの執事が彼のもとに来て得た情報を報告した。

「コノテル、ありがとう」

彼は執事が作成した報告書を見た。

「幸い誰も地初石ジクランティウムにしなかったのか。

じゃあ何の支障もなく、 僕がヘリウスの力を獲得できるよ」



数日して再び5人の神がベテルゲウスの邸に集まった。

「みんな剣を作ったのか」

ベテルゲウスの問いにみんな剣を取り出した。

地初石ジクランティウム

「ベテルゲウスは地初石ジクランティウムで作ったんだね。

地初石ジクランティウムの再錬は大変ではないのか?」

デネボラが地初石ジクランティウムで作ったベテルゲウスの短剣を見て言った。



「うん、父上の秘密図書館を守っていた石像が地初石ジクランティウムで作られていたじゃないか。

それで地初石ジクランティウムで作ればいいと思って、ちょっと大変ではあったが、地初石ジクランティウムで作った」

もちろん、ベテルゲウスが言った言葉は嘘だが、事前にこのような質問があることを予想してベテルゲウスは、事前に理由を準備した。

「わたしも地初石ジクランティウムで作ればよかったかな?

確かに剣が格好よく見える」

デネボラはベテゲウスの剣を見て言った。



「さあ、私が剣を祝福しよう」

「創造命令:剣之祝福ボルトゥーム-殺神五短剣ディウカイド、階級:神話級」

剣が祝福されて光り始めた。

光が止まるにつれ、剣には剣の祝福が宿った。

みんな剣を見て感嘆しながら言った。

「やはりベテルゲウスの剣の祝福は立派だな」

「今日は調子がいいせいか祝福がうまく入ったようだね」

ベテルゲウスも自分の剣を見て喜んだ。



「それでは実行することだけ残ったのか。

まだヘリウスから連絡は来ていないよね?」

デネボラはベテルゲウスに聞いた。

「今のところはヘリウスからは連絡がない。

それより先に他の神々について話をしなければならないようだ」

「確かにその通りだ。 それでは今すぐに始めるようにしよう」

シリウスはベテルゲウスの意見に同意して、すぐに会議を始めようと申し出た。

「そうだね。じゃあ、これからすぐに会議を始めよう」



5人の神々は席に座って互いに意見を交わした。

「一応、我々が短剣を5つ作ったのだから、他の神もやはり処理することが可能になる」

ベテルゲウスは意見を出した。

「しかし、彼らは私たちの目的から外れている」

シリウスはベテルゲウスの意見に反対して言った。

「ふ~ん、やっぱり生かした方がいいと思うけど」

デネボラはシリウスの意見に同意して言った。

「しかし彼らがヘリウスを殺したことには賛成しないかもしれない。

ではヘリウスを殺したことに対して不満を持ってもっと大変なことが起こるかもしれない」

ベッテルゲウスはヘリウス殺害の後の混乱について語った。



「確かにそれもそうだよ。

じゃあ、こうしたらどう?

一旦我々が彼らを説得し、もし説得が通じなければ殺すんだ」

シリウスの意見を聞いたベテルゲウスは言った。

「確かに私たちの意見に同意しないというのは罪人の側に立つという意味だから殺す名分も生ずるね。

他の意見はないか?」

「シリウスの意見に私も賛成だ」

「私も」

皆が同意する雰囲気が出てきた。



長い会議の末、 結論に到達した。

「それでは取りあえず他の神様を説得してみることにしよう。

デネボラ、 君はリゲルを担当しなさい。

シリウス、お前はイルタイルを担当しなさい。

カノープス、君はイザールを担当しなさい。

結果が出次第、私に報告するようにしなさい」



「わかった」

デネボラ、シリウス、カノープスが同時に答えた。

「じゃあ、私は何をすればいいの?」

役割を受けられなかったアークトゥルスが、ベテルゲウスに聞いた。

「わたしはヘリウスを相手にするつもりだ。

もし私が失敗したら、あなたがヘリウスを攻撃すればいい」

「わかった」

「それでみんなの役割が決まったようだから、私はもう帰るよ」

シリウスは席を立って会議場から出て行った。

「それじゃ、私たちもそろそろ帰ろうか?」

残りの神々も一人二人と帰り始めた。



「みんな私の計画通りに動いてくれるんだね。

このままでは私が望むものも獲得できそう」

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