丸ボケを作ろう
「丸ボケ写っとるか」
先日、同じく矢田寺に写真撮影にきていたのであろうおっちゃんに唐突に言われました。
あじさいを逆光の構図で撮っていた時です。
綺麗に丸ボケの出ている写真を撮っていたので、「撮れてますよー」と答えると。
「ほうほう、じゃあそれは望遠レンズかな?」
「あ、いえ、広角と標準です」
「へぇ。ワシも撮ってみようかな」
と言って写真を撮ってはりました。パッと見た感じ明るい標準ズームレンズが付いてたように見えました。条件としては私と似たようなものなので撮れると思いきや、どうもダメだったようです。
さて、では丸ボケはどうやって撮れるのでしょうか。実はそんなに難しくありません。前エピソード「背景をぼかしてみよう」の3つの条件に、もう1つ追加するだけです。
①F値を下げる(絞りを解放する)
②焦点距離の長い望遠で撮る
③被写体に近づいて背景を遠くにして撮る
④背景に輝度の高いキラキラするものを用意する(NEW!)
光を反射する水面や、生い茂る樹木の葉っぱの木漏れ日、特にイルミネーションや夜景を背景に使うと簡単に丸ボケができあがります。できるだけ面積の小さい輝点がいいですね。
丸いボケの大きさは①~③で調節が可能となります。一番簡単なのはF値を変えることでしょうか。値を大きくする(絞りを絞る)と丸ボケの大きさが小さくなります。また値が小さい場合(絞り解放)の場合に丸ボケが一番大きくなりますが、画面の周辺にいけばいくほど楕円形の丸ボケとなってあまり綺麗に出ません。
1段(F値を1.4倍する)ほど絞ってあげると綺麗な丸になるでしょう。
ただし、絞ると丸いボケが六角や八角になってしまうレンズもあるのでご注意ください。レンズの仕様にある絞り羽の形状に依存します。「円形絞り」と記載のあるレンズは、絞っても比較的丸い形で出てきますが、そうでない場合は六角や八角など絞りの形がそのままボケの形状として出るようになります。
『絞り羽』で画像検索してみるといろいろ出てきて面白いですよ。
手持ちのSIGMA単焦点レンズは円形絞りなので、絞ってもだいたい丸いボケが出てくれます。
あ、そうそう。
強い光源にカメラを向けると、カメラが「明るすぎてこのままだと真っ白に写る」と判断してしまい、光源以外が暗くなってしまう可能性があります。
イルミネーションであればメインの被写体が光源なので大丈夫なのですが、一緒に人物を写したりなど光源以外をメインにしたい場合は暗くなりがちです。
適切な明るさになるまで露出補正を+に設定してあげるとよいかと思います。
え? 露出補正って何ですか、ですって?
ggrk……と言いたいところですが、それを言ってしまえばこのエッセイのほとんどが該当してしまうので教えて差し上げましょう。
露出補正とは……、撮影する写真を暗めに撮るか、明るめに撮るかを調節できる設定のことです。マイナスすれば暗くなり、プラスすれば明るく写るようになります。
ただし、エントリーモデルのコンデジオートモードやスマホでは設定できなことも多いみたいですね。私の手持ちスマホも、標準のカメラアプリ初期値だと設定できず、「プロモード」に変更すると、露出補正に加えてシャッタースピードやISO感度などがマニュアルで設定できるようになりました。
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