7-勉強

 姉様たちが洗礼の儀を終えて3日が経った。


「ロイちゃん、私とお勉強しない?」

「母様とお勉強ですか?」

「そうですよ。いまから必要な知識は蓄えておきましょう。学園に行くためにも。」

「学園ですか?」


 前世で言う学校のようなものでしょう。


「そうですよ。あと半月でルーナとミーナも王都にある学園に通うことになるからね。」


 そう言われて僕は本がびっしりと並んでいる書物庫に母様と行き、一つの本を読んで貰った。






『大陸や種族を知ろう』から一部抜粋

 

 この世界は『ラズワール』と呼ばれている。何故そう呼ばれているかというと神々がそう名付けたからだそうだ。

 またラズワールでは大陸が四つあり、一つ目は人間が住まう大陸、二つ目は亜人が住まう大陸、三つ目は魔物が多く住まう大陸、四つ目が魔族が住まう魔大陸の四つだ。


 一つ目の我々が住んでいるであろう大陸には『フォルス共和国』『メヤベルド帝国』『リジュア神聖法皇国』の四つがある。


 二つ目の亜人の大陸では『ハスルート獣王国』『ルネット神樹国』『ドワーフ錬金国』などが有名だろう。ハスルート獣王国は主に獣人族が住んでおり、ルネット神樹国ではエルフ族、ドワーフ錬金国はドワーフ族などの種族が住んでいる。


 三つ目の魔物が多く住まう大陸は私たち人種が住んでいる大陸とは違い、奥に進めば進むほど危険度の高い魔物が多い。分かりやすく言うとケルベロスや竜などだろう。


 四つ目の魔族が統括する魔大陸ではいろいろな魔族が住んでいる。そこには『魔都市アビス』がある。そこにはかつて魔王が住んでいたが250年前に召喚された勇者に倒された。そのため今のところはおとなしい国になっているが全ての国とは今でも敵対関係になっている。







 とまあこんな感じだった。5歳児にこんな本を読むのがこの国の勉強法なのだろうか?


「ロイちゃんには難しかったかな。でも学園ではこんなことを学ぶから少しでも覚えていえそんはないのよ。」

「分かりました、母様。」

「それと算術もですね。だけど勉強だけはダメなので10歳の洗礼の儀を受けたら少しは剣術を学んでおきましょうか。あの人も剣術を少し嗜んでいるので次期領主になるロイちゃんにも頑張って貰わないとね。」

「が、頑張ります母様。」

「それじゃあそろそろダイニングに行きましょうか。みんなが待ってますよ。」


 そう言って僕と母様はダイニングへと向かった。


────────────────────

※危険度・・・魔物には危険度と言うランクがある。ランクは下から順にF、E、D、C、B、A、S、SS、SSSまである。ランクは高ければ高いほど強い魔物になっていく。


※ケルベロス・・・危険度SS


※竜・・・危険度S~SSS





種族設定


・人族・・・全てにおいて平均的なステータスなため、他の種族と違い器用貧乏な種族だが、他の種族と違い豊富な数の職業が存在する(どの種族も職業は在るがその種族に合った職業にしかなれない。)


・獣人族・・・肉体能力はどの種族よをも優れているが、魔物はあまり優れていない種族


・エルフ族・・・肉体能力は余り優れていないが、魔法に優れている種族


・ドワーフ族・・・人種と同じステータスだが手先が器用なため、主に生産等に向いた種族


・魔族・・・魔族にも様々な種族がある。例えば吸血鬼やサキュバス、魔人など様々な種族が居る。



 国の設定


・フォルス共和国・・・全ての種族が自由に住まう国。メヤベルド帝国以外の国家とは友好的な関係。


・メヤベルド帝国・・・人族至上主義国家。亜人などは奴隷にされるほど。


・リジュア神聖法皇国・・・神々を信仰する国家。国の王は代々法皇がなるため、血の繋がり等は関係ない………だろう。


・ハスルート獣王国・・・獣人族が多く住まう国。国の王には代々国王の子供たちが試合を行い、優勝した者が次の王となる。王には男も女も関係ない。


・ルネット神樹国・・・エルフ至上主義国家。海を挟んでいるがメヤベルド帝国とは敵対関係。


・ドワーフ錬金国・・・ドワーフが住む国。他の国とは違い、地下を掘り、そこに国を造る。

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