6-5歳になりました&姉二人の洗礼の儀

 ここだけの設定


 バルメテオ伯爵家では代々精霊術士を輩出している。父は精霊術士でありながら剣術を嗜んでおり、母は高位魔術師である。

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 母オリーベから産まれて5年の月日が過ぎた。


「ロイちゃん。そろそろお姉ちゃんたちの洗礼の儀にいきますよ。」

「分かりました、母様。」

「はわわ、やっぱりロイちゃんは可愛いです!天使です!……ゴホン、それにルーナとミーナはどんな職業になるのでしょうか。少し楽しみですね。」


 僕が産まれてから5年が経ち、髪色はルー姉とミー姉と同じく銀髪になり、瞳の色は琥珀色だった。顔立ちもイケメン?の分類に入るそうだ。姉二人からは可愛い顔立ちだって言っていたけれど。また、ルー姉とミー姉は10歳になった。何故ルー姉やミー姉と呼んでいるかというと単純にそう呼んでと言われたからだ。それから、何故こんな話し方なのかというと、父様が言うには『貴族に産まれたからには貴族なりの言葉を使え。』だそうだ。それからは見よう見まねでどうにか言葉を使っている。



「それではルーナとミーナを呼んで教会に行きますか。」

「はい、母様。」







 僕の産まれた辺境伯家から教会まで1㎞は程る。王都には中央近くに教会があるらしいが僕の居るバルメテオ領では教会は南寄りにある。


 そして僕ら家族は全員で馬車に乗り教会に出発したのは良いのだが………


「なぜルー姉とミー姉は僕の両隣にいるのですか?」

「ん?それはロイちゃんと一秒でも一緒に居たいからだよ?」

「ルーナ姉様と同じく、私もロイ君と居たいからですよ。」


 とまあ前世で言うブラコン?と言うものでしょう。僕は前世で兄弟などは居なかったので正しくは分かりませんが。


 そうこうしているうちに教会に着いた。ひたすら馬車の中で座っていたからかお尻が痛いです。やはり日本の科学文明は偉大なのだと思い知りました。




 教会内に入ると僕たち以外にもこのバルメテオ領に住んでいるであろう人たちの子供も多く居た。


 それから神父さんが教会内にある真正面の像(多分ラインダート様でしょう)から隣にリーファ様、アルミド様、マナ様、ファナ様、グスタフ様、ミルド様、スピーナ様と続いており、それぞれに軽くお辞儀をしてから声を上げた。


「これより洗礼の儀を行います。齢が10を超えた子供たちは私の前に来て下さい。そしてこの世界の創造神であるラインダート様にお祈りして下さい。また、これより神々から職業を贈られます。職業は贈られたが最後、二度と贈られることはありません。なので自分が求めていた職業とは違う職業を贈られることもありますが、悔やまないで下さい。」


 そう言われてルー姉やミー姉、他にも10歳になったであろう子供が神父さんの元に向かった。


「それでは始めます。名前が呼ばれた者から順に前に来て下さい。」


 始まるようだ。


「ハイド・マイッツ。」

「はい!」

「神よ、この者に職業を与えたまえ。」


 そう言うとハイドと呼ばれた少年が少しだけ光った。


「ハイド・マイッツ。そなたの職業は剣士だ。」

「本当ですか!?よしっ!」


「次、リリー・エント。」

「はい!」

「神よ、この者に職業を与えたまえ。」


 またしても呼ばれた少女は少しだけ光った。


「リリー・エント。そなたの職業は商人だ。」

「ありがとうございます!これで父様のお店を継げるわ!」


 そうして次々と洗礼の儀が行われ、最後はルー姉とミー姉の番になった。


「領主様の双子の娘はなんの職業になるのだろうか?」

「決まっているだろう。領主様と同じ精霊術士だろうて。」

「ルーナ様可愛いよな。俺ルーナ様とお近づきになりたいぜ。」

「それを言うならミーナ様は可憐だ。俺はミーナ様とお近づきになりたい。」


 とまあ領主の娘と言うだけあって注目を浴びていた。


「次、ルーナ・ハイヤード・バルメテオ。」

「はい!」

「神よ、この者に職業を与えたまえ。」


 すると今までとは違う輝きをルー姉は放った。


「ルーナ・ハイヤード・バルメテオ。そなたの職業は精霊術士だ。」

「ありがとうございます!」


 嬉しそうだなルー姉。


 そんなとき……


「流石は領主様の娘だ。」

「これからの将来が楽しみですね。」


 などと聞こえてきた。


「次、ミーナ・ハイヤード・バルメテオ。」

「はい。」


 ミー姉はルー姉と違って落ち着いているな。


「神よ、この者に職業を与えたまえ。」


 そうするとミー姉もルー姉と同じ輝きを放った。


「ミーナ・ハイヤード・バルメテオ。そなたの職業は精霊術士だ。」

「!…ありがとうございます。」


 凄いな。双子両方が精霊術士だなんて倍率的にはいくらだろうか?


 こうして今年の洗礼の儀は終わった。



~馬車内にて~


「流石は私とオリーベの娘だ!私と同じ精霊術士に就くとはな!」

「ええそうですね!二人とも精霊術士だなんて凄いじゃない!ただ私の職業にもどちらか就いて欲しかったわ。」

「ありがとうございます!」

「ありがとうございます。」


 父様のご機嫌は高いらしい。よほど精霊術士の子供が出来て嬉しいのだろう。


「ロイちゃんは何か言うことはないの?」


 突然ルー姉からそんなことを言われた。


「そうね。ロイ君からも何かお祝いの言葉が欲しいわ。」


 当然のように僕の左右に座っている二人の姉にそう言われた。


「おめでとうございます、ルー姉、ミー姉。僕も姉様たちと同じ精霊術士になれるようにがんばります!」



「「ありがとう、ロイちゃん(君)。そして応援しているよ。」」



 こうして今日は幕を閉じた。



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人物紹介


神父さん

平民 ハイド・マイッツ

平民 リリー・エント



 ステータス


【名前】ロイ・ハイヤード・バルメテオ

【種族】人間 【性別】男性 【年齢】5歳

【職業】無し

【称号】辺境伯家長男 転生者 神々の期待を背負う者 火の大精霊の契約者 水の大精霊の契約者 風の大精霊の契約者 土の大精霊の契約者 光の大精霊の契約者 闇の大精霊の契約者

【レベル】5

【体力】140

【魔力】20,185

【生命力】D

【筋力】D

【防御力】D

【俊敏性】D

【器用値】D

【幸運値】D


【魔法】

 創造魔法

 精霊魔法


【スキル】

 鑑定 収納 


【耐性】

 全状態異常耐性(特大)


【加護】

 創造神の加護

 生命神の加護

 魔法神の加護

 大地神の加護

 武神の加護

 技能神の加護

 商業神の加護

 精霊神の加護


【契約精霊】

火の大精霊フレア(階級:帝級)

水の大精霊ミル (階級:帝級)

風の大精霊ウィン(階級:帝級)

土の大精霊シイカ(階級:帝級)

闇の大精霊ブラウ(階級:帝級)

光の大精霊イトラ(階級:帝級)

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 魔力は5年間ひたすら魔法を魔力消耗をさせていたため、魔力の量も増えています。また、魔法が使えることは家の者にも気付かれておりません。

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