冒険録82 主人公がヒロインに叱られた!
ちゅっ❤
――っ!? つ、ついに夕と、キスしてしまったぁぁ!!!
ああ、ヤバイ、
押し寄せる
頭の中が夕で満たされて、もはや何も考えられない。
今はただ、この
「「……え?」」
想像していたものと異なる感触に目を開けば、飛び込んできたのは夕の美しい
それで
なるほど、身長が縮んだことで
それで夕の方はと言うと……
「んなっ、ななな、なんってことよぉぉぉ!!! こんな
横向きにフラフラと
「……んあぁ~、うるひゃいの~」
夕の叫び声で、もう一人のお子様が起きてしまった。
「ん~? ままー、どしたのー?」
「パパとちゅーできなかった……もうおしまいよぉ……」
「げんきだすのー! るながしたげるのー!」
ぐでっと横になった夕の
するとその可愛らしいフェアリーキッスがバッチリ効いたようで、夕ママはむくりと起き上がり長座になると、ルナを優しく手元に
「ん……ありがとぉ、ルナちゃん。ちゅっ」
「くふふ~、くしゅぐったいの~」
ルナは夕の
「あと、パパ……ごめんね? こんなすぐ解けちゃうなんて……」
「あーでもまぁ、失敗って訳でも、ないだろ?」
短い時間とは言え、こうしてしっかりと大人の姿にはなれたのだ。これまで魔法が上手くいかなかった夕としては、上出来も上出来だろう。
「そ、そうよね! おでこでも、大好きなパパとのキスには違いないんだから! うん、千里の大地も一歩からよ!」
あ、そっちで
「やははー! ぱぱにもちゅ~!」
そこでルナがこちらに勢い良く飛んできて、頬にキス――というより
「おいおい、照れるなぁ――ってどした夕?」
夕が唇を
「むううぅぅ……ほっぺはあたしもまだなのにぃ……んや、宇宙おもちをカウントするとあたしのが先……? ――って何言ってんのよぉ、あたしわぁ……そもそも娘にヤキモチなんて大人げなさすぎるぅ……うがぁぁ……」
夕は
「ははは……まった――くぅっ!?」
俺は首が取れんばかりの勢いで視線を
こうして夕の身体が縮んだことで、先ほどまで
「……んー?」
俺が
「ゆ、夕……その、なんだ、とりあえず上着を着て、
視線を吸い込む
「え? ――っんわわわ!!!」
夕は自分の身体を見下ろすなり、
「………………み……みた?」
夕は顔を赤くして、半分
「……え、えーと」
正直どこまでがアウトなのか判断が付かず、返答に一瞬
「っっぅぅぅ! …………………………パパのえっち」
早合点した夕が顔をプシュッと
「ちょぉ待て待て、誤解だ! 夕が考えてるとこは、見えてないってば! ギリ!」
「っっぁ! じっ、じゃぁ、近くはじっと見てたのねっ!?」
「いやいやいや、じっとというのも
堂々と胸を張って好きなだけ見ていいとか言ってたのに……いやまぁ、そう言われても大手を振って見る訳には絶対いかんけどさ?
「いっ、いいい、言ったけどっ! でっ、でも、こういうのはね……イイ時とダメな時があるのっ! だ、だってぇ、今はちっちゃいし……それに心の準備もできてないからダメッ!
「え、ええぇ……」
「わかったぁ!?」
「は、はい。すんません」
少々
「ひひひー、またままにおこられてるのー! ぱぱかっこわるいのー!」
そこでルナが目の前に
「おい、そんな言うほど…………うん、
「むー! そなことないのー!」
「そうかぁ? 絶対俺より怒られてるって」
「るな、ぱぱよりいいこだもんっ!」
「――こらぁ二人とも! そんな情けない事で張り合わないの! 特にパパ!」
「ぴゃっ」「すまん」
ほんとそれな。ついさっきの夕じゃないが、幼女と張り合ってどうすんだって話だ。
「やはは……またおこられちゃったの」
「だなぁ、ははは」
「まったくもぉ…………さ、寝るわよ」
「はーい」「だな」
そうして直前までの激甘気分が
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