冒険録69 主人公達がついに願いの力の正体に気付いてしまった!
「……風呂が願いの力に関係してるんだよな?」
『いや、風呂そのものは関係ない』
おっと、前提から外してたか……つまりどゆこと?
『くくく、キミは本当ににぶちんだねえ』
俺が首を捻っていると、カレンはクスクス笑いながら意味ありげに言葉をかけてきた。
「――あ、やっぱりぃ!」
『
それを聞いた夕が
「あーんもぉ、なんてことよ……こんな簡単な条件、なんですぐ気付かなかったのかしら……地味にしょっくだわぁ」
さらに夕はヤレヤレと首を
『さて、キミはどうだい?』
「うーん……」
何かヒントはないかと見回せば、お団子の上でうとうとしているルナが視界に入る。――そう言えば、ルナが
『ふふ。
俺が答えに思い至ったことを察したカレンが、
『それでご明察の通り、そのゲージはルナ嬢だけでなく、二人の満足度もカウントされている。つまり、キミらが幸せを感じても増えるのさ! それが取り立ててどのような時になのかは……言うのは
「「……」」
横を向いて夕と目が合うと、夕が
『いやあ、
ちっきしょう、悪魔か! ――っ魔王だったなぁ!
『――そっれでそれでぇ~? さっきぃ~、何時間って言った~、かなかなぁ~?』
「「っ!」」
さらにカレンは画面上でこちらへ身を乗り出すと、陽キャモードになって先ほどと同じ問いかけをしてきた。魔王の無情な
『ねぇねぇ~、おっしえてぇ~?』
「なな……じかん……」「です……」
『へぇ~! へぇ~! そんっなに~
「ぐはっ」「あうぅ……」
先ほどと全く同じ
『はあ~たのし♪』
「ハイハイ良かったな……」「カレンさんのいじわるぅ……」
俺たちをからかい
――っよし! どのような力であれ、現状の俺たちの最大の武器には違いないので、ここは気持ちを切り
「んでその願いの力は――」
『待ちたまえ』
そう思って切り出したのだが、
『今となれば、その名は少々味気ないと思わないかね?』
「いや、別にこのままでいいが?」
『よしよしそうだろう、わたしに任せたまえ!』
「話、聞こうな?」
夕と見合わせて、ヤレヤレと首を
「……で?」
『ヨロシイ、良く聞くのだよ? 願いの力、名付けるならば……』
そこでカレンは大きく息を吸うと、
『リア充力!!!』
「「!?」」
高らかにキラキラニューネームを発表し、その音声が部屋に
『その計器は、リア充ゲージ!!!』
「「!?!?」」
『そして発現する魔法は、リア充魔法!!!』
「だあぁぁ、なんっだそのクッソ恥ずかしいネーミングは!?」
スクリーンに映るドヤ顔の魔王様に、ツッコミせざるを得ない。こんなリア充から程遠い俺が使っていい
『なんだい、わたしの命名に不満でもあるのかね? ではそのまま、らぶぱわぁ~にするかい? ――あ、言っちゃったぁ~、
「ヤメロォォ! リア充力のがまだマシだ!」
「――はっ! らぶらぶー!?」
気になる単語が耳に入ったのか、船を
「るなも、ままぱぱとらぶらぶするのー!」
「だぁもう!」
どんどん話がややこしくなっていくので、どうか今は寝てて欲しい!
それで夕ママへ助けを求めるべく、お
「……あたしとパパの想い……リア充力……らぶぱわぁ……フフフフフ」
あの、夕さん? それ悪くないかも、みたいな顔しないで欲しいかな? このままじゃ本当にこの名前になっちまうぞ!
【リア充力:433/433(+6)】
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