冒険録62 ヒロインが熱暴走した!
ヤスお手製ヤッス風呂に入ったヤスを
「じゃ、俺も――っおととと」
右手を下へ引かれ、ゆっくりと元の
「……夕?」
「も、もぉちょっとだけ、
「えーと……うーむ……」
「ね?」
いつもならやんわりとお断りを入れるところだが……ヤスも「今日のお礼」と言っていたし、ここはお願いを聞いてあげるべきだよな。……決して夕の甘々ボイスに
「……少しくらいなら?」
「うふっ、ありがと♪」
勇気の要る
そうしてまた、キケンな同樽混浴タイムが
「……」
「……」
先ほどまではヤスへの対応で気が
「……ね、ねぇっ!」
「おお?」
そこで夕が急に、
「そのぉ、パパは今……ドキドキ、してる?」
「ん……それは……」
当然イエスもイエスに決まっている。ただ、
「……それは?」
「……」
俺が返答に困って
「――ちょぉ!」
なんと背中にピトッと両手を当ててきた。
「きゅっ、急にどうした!?」
お嬢さん、お
「えとぉ……触ったら心臓の音聞こえるかなぁ、なんて? でも背中じゃわかんないや…………あそうだ――」
「待った待った! 答えるから!」
この流れからして、
「あーその……ちょ、ちょっとだけ、な?」
全然全くちょっとどころじゃないんですがね。ペタペタと背中を触られてる今は特にさ。
「ほ、ほんとっ!? そ、そっかぁ、こんな姿でも………………良かったぁ、うふふ♪」
夕は安心半分の嬉しさ半分と言った
それで夕は、幼女の姿では一緒に風呂に入っても俺が平然としているのでは、と心配して聞いてきたのだろうか。幼い姿はさておき、中身がこれほど
「あ、えとぉ……もちろんあたしも、だよ?」
「っ!? ――ふ、ふーん?」
わざわざ報告してくれなくても良いのですが! 聞いたからには自分もと思ったのだろうけど……
「パパも……確認、してみる?」
「はあぁぁ!?」
さらに夕から放たれたとんでも発言に、思わず
夕から俺は、
「あ、ああ、ご、ごめん! ややや、やっぱなしで! あたし、これ以上は気絶しちゃうかも……」
夕は少し冷静になってくれたのか、すぐに提案を取り消してくれた。
「ったくよぉ……」
ヤスが居なくなった
「ぅ……」
そこで夕はか細い声を
「ちょっと夕さん!?」
今度は
「…………夕?」
返事が無い夕を不思議に思い、
「もしかして、のぼせた?」
「ん……かもぉ……ふわふわするぅ……」
思い返せば、夕だけは湯船に
「急いで上がって
「ん、だいじょび……」
夕は肩から頭をどけると、後ろで樽から無事に出られた様子。
「はぁ、ふぅ……んわわっ!?」
そこで夕の叫び声とともに、ビタンと床を打つ音が
「大丈夫か!」
「あたたた……んぅ~、お
そこで安否確認のため、樽の
「それならよかっ――たあぁぁ!?」
目に映った光景に
「【
俺は
「くはっ……」
夕の胸元へは長い
「……んえ、どしたのぉ?」
「ななな、なんでもないぞっ? ハハハハハ」
熱で
【370/370(+28)】
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