冒険録50 野生の黒装束達が飛び出してきた!
宿が無事(?)決まったところで、
「うぃ~、あんたら兄妹と
「ああ、いつでも付き合うぞ――って俺らは呑めないんだけどな?」
「んなもん楽しけりゃ何でもいいんだよ~」
「ふふっ、あたしも楽しかったです。今日は色々とありがとうございました」
「いいってことよぉ~。オレらはもう友達だからなぁ?」
ホリンはそう言って、俺と夕に
「オヤッサン、今日も
「フンッ。
「おうよぉ」
ホリンが
「――むっ!」
一瞬にして顔を引き
「……どうかしたか?」
「下がれ」
ホリンは視線をそのままに、近付こうとした俺へ左手を
「居るのは分かってんだ! 出てきなっ!!!」
次いで橋の方に向かって大声で叫んだ。その一連の様子は先ほどまでのへべれけホリンとは全く異なり、最初に
すると橋の
「ハン、酔っぱらってりゃ
恐らくは橋を渡る時に背後から
そんな中、ホリンが数歩バックステップして間合いを空けつつ槍を引いており、
「【
発声と共に左側の黒装束へと
その間にも右の黒装束は、仲間が吹き飛ぶのも
「チィッ」
ホリンが舌打ちしながらサイドステップで
「【
「やるねぃ――だがっ!」
ホリンは
俺はすぐさま振り返りつつ視線を上げると……
「なっ!」
酒場の屋根の上に別の黒装束の者が
「【
ホリンの発声に先んじて飛び出した俺へ、当然のように夕の魔法が届く。急加速した俺はホリンへ距離を詰めつつ、
「【
矢を
「セィッ!」
頭高さに構えていた
「――どわっとと……ダイチか」
ちょうど黒装束を吹き飛ばしたところのホリンに、背中同士でぶつかってしまうが、
「屋根だ!」
三人目の存在を伝え、横へ
「なにっ!」
ホリンは振り向きながら見上げて姿を確認し、すぐさま槍を突きだそうとするが……一瞬遅く、屋根の黒装束は奥へと逃げ去ってしまった。
「ちっ…………ん、弓の
地面に転がった矢で察したホリンは、そう言いつつ俺へ手を
「ああ。ちょっと腕に傷が付いたく……ら…………ぃ?」
そこで全身の力が抜け、呼吸が苦しくなり、急速に地面が近付いてくる。
「パパぁぁ!」
「くそっ毒矢か!」
夕の悲痛な叫び声、ホリンの
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