冒険録13 ヒロインの時計が魔改造されていた!
――プルルルル
鳴り
「ど、どゆこと? あたしの時計どうなっちゃったの!?」
「うーん……」
ぜんまい
――プルルルル
「――ひとまず出てみるか?」
「う、うん……」
そう思って提案してみれば、夕は
すると……
『わたしだ』
「「はぁぁ~……」」
届いた
「わははー、るなだー! かーちゃん、こんにちはーなのー!」
ルナは相変わらず楽しそうで何よりだ。
『くくっ。開口一番にため息とは、
「はいはい。それで今度は何用で――ってそうだよ! お前んちの……かは分からんが、魔物に
骸骨妖怪に殺されかけた身としては、上司と思われる魔王様に文句の一つも言わないと気が済まない。……おたくの社員さん、いきなり
『ふむ。事情を聞く前に……ゆーちゃん、文字
「え? はい」
夕が言われた通りに指で触ると……
「「「おおー!」」」
文字盤真上の空中に小さなホログラムスクリーンが現れ、そこにカレンの顔が映し出された。
『ふふっ、ビデオ通話も完備している。もう一度クリックすると消えるよ』
「す、すごい――って待って、あたしの大切な時計が勝手に魔改造されてます!?」
『まぁまぁ。便利になったのだし、それに元の世界に帰れば普通の時計に戻るから安心したまえ』
「それなら……いいですけどぉ」
夕は
『それで要件はだね、そろそろキミ達が何かしらお困りの頃だろうと思い、一つ手助けでもと?』
え、この魔王様ってば、親切過ぎるのでは? いやまぁ、目下超お困り中だったので助かるけどさ。
『しかしキミ達……まさかまだそこに居たとは。さてはその魔物に
やはり俺達の推測通り、切り株広場はそういう場所だったらしい。
「そうは言ってもなぁ、あんな凶悪な骸骨妖怪、武器も無しに勝てる相手じゃないぞ?」
『はて……骸骨?』
『……そうか、キミ達は実に運が悪いようだ。この光が届かない森に限れば、アレは武装した
「マジかよ!?」
明かされた
『いやはや、よくぞ無事で居てくれた!
「そりゃどうも。――ってかさ、そんなヤベーヤツが居るなら、先に言っといて欲しかったぞ?」
『それは……一つ言い訳させてもらうと、アレはそう
カレンは眉を八の字にして、実に申し訳なさそうにしている。俺達に冒険はして欲しいものの、命の危機に
「あっ、いや、こっちこそ文句ばっか言って悪かった! 冒険なんだし、俺ら三人が頑張って乗り
『――ふふっ、やはりキミはとても優しくて強いのだね。これはゆーちゃんがベタ
「カレンさん!?」
「らぶらぶなのー!」
「ちょっ、ルナちゃんまで!?」
夕は両手をわちゃわちゃ振って
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